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日本の小学1年生220例を6年間追跡し、スギ花粉感作の既往および新規発症について調べた結果、1年生時点で31.4%がスギ花粉への感作を有しており、卒業までに14.5%が発症、未感作であった児童は54.1%であったことが、大阪医科大学の研究者により報告された。スギ花粉症有病率は15.8%で、スギ花粉感作はハウスダスト感作と強く関連していることなども明らかになったという。
日本では1980年代からスギ花粉症が増加している。これまで、小学生においてスギ花粉症IgEの陽性率が増えていること、1992~1994年において中学生の有病率が17.1%であったとの報告はあるが、小学生の有病率および発現率については明らかにされていなかった。
主な結果は以下のとおり。
・1年生時に31.4%がスギ花粉IgE陽性で6年間に14.5%にスギ花粉感作が新たに認められ、未感作であったのは54.1%であった。
・スギ花粉症状の有病率は、6年間で増加するとの傾向は認められなかった。なお、本研究におけるスギ花粉症(症状と感作を有する)児は15.8%であった。
・1年生時に、ハウスダストIgE陽性でスギ花粉IgE陰性であった児童は、6年生までに56%がスギ花粉感作を発症した。対照的に、1年生時にハウスダストIgE陰性であった児童(135例)では、発症は15%のみであった。ハウスダストIgE陽性は、2年生以降でのスギ花粉感作の発症に有意な影響を有していた。
・以上を踏まえて著者は、「ハウスダスト特異的感作は、スギ花粉IgE上昇に寄与する、スギ花粉症の主要なリスク因子である。ただし、ハウスダスト感作の発症時期は就学前で、この発症時期により、ハウスダスト感作とスギ花粉感作は見分けられた」とまとめている。