暑い時の水分補給には何が良いのか?
果物や野菜、低脂肪乳製品など健康的な食品の価格上昇と2型糖尿病患者の血糖値は関連することが、米農務省(USDA)経済研究サービスによる研究で示された。加工品などの非健康的な食品についてはその逆の関連が見出されたという。
検討では、全米健康栄養調査(NHANES)、および四半期ごとに食品実感価格情報を示すデータベースという2つの大規模データを活用、解析を行った。その結果、果物や野菜、低脂肪乳製品など健康的な食品の価格が上昇すると2型糖尿病患者の血糖値も上昇することがわかった。一方、砂糖や飽和脂肪の多い食品、総エネルギー量の高い食品の価格低下も2型糖尿病患者の血糖上昇と関連していた。こうした関連は低所得層で最も強く現れていた。
同論文の少し前に米ハーバード大学から発表された推計によると、健康的な食事にかかる1人あたりのコストは、非健康な食事より1日1.50ドル高い。これは低所得層にとって大きな差であり、食品価格が上昇すると果物や野菜、低脂質タンパクの食品を避けて、脂質が多く、砂糖やカロリーが余分に加わった加工品やジャンクフードを選ぶ圧力になるという。同研究は食品価格と2型糖尿病患者の血糖値との関連を見出したが、その因果関係まで確認したものではない。
米ワシントン大学の研究者は同研究に関わっていない立場から、「健康的な食品は高価だ。経済的な理由から非健康的な食品を選ぶ圧力が健康状態につながるのだろう。栄養指導の際は、単純に健康に良いからと高い食品を選ぶよう助言するのではなく、その価格にもっと注意を払わなければならない」と述べている。