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小児期の最も古い記憶は7歳頃に消え始める――米エモリー大学の研究でこんなことが示唆された。ほとんどの成人は3歳頃までの記憶しか遡れないことが知られており、この年齢以前の記憶の喪失は小児期健忘と呼ばれる。
同研究者らは、初期の記憶が消え始める正確な時期を調べるために、まず3歳児80人超に、誕生日会や動物園へ行ったことなど最近の数カ月で経験した6つの出来事について両親が尋ね、その回答を記録した。被験者をグループ分けして、各グループが特定の年齢(5歳、6歳、7歳、8歳または9歳)のときに、これらの出来事の記憶を調べた。
その結果、5~7歳の子どもは3歳時に覚えていたことの63~72%を思い出せたが、8、9歳までには約35%しか思い出せなくなっていた。年少児は年長児より3歳時の出来事を多く覚えているが、年長児のほうが情報は多かった。この差の理由として考えられるのは、長時間定着する記憶は関連情報が多いこと、年長児では言語スキルが向上するため記憶の説明が明瞭になり、さらに印象づけるのに役立つ可能性があるという。
同氏は、「小児期健忘の開始を実験的に示した研究は初めて。自伝的記憶の発達を知ることは、精神的な存在としての我々自身を理解するのに重要である。過去の自分を思い出すことは現在の自分を知る方法である」と述べている。