暑い時の水分補給には何が良いのか?
イタリア・ラツィオ州保健局の研究者らは、ヨーロッパの大気汚染曝露を平均11.5年追跡したデータを解析した結果、大気中の粒子状物質いわゆるPM2.5やPM10などへの長期曝露と冠動脈イベント発生とが相関していることを明らかにした。その関連は、現在ヨーロッパで定められている制限基準値(PM2.5は年間25μg/m3未満、PM10は40μg/m3未満)以下でも認められたという。結果を踏まえて著者は、「今回の結果は、現状の基準値が死亡率だけを考慮したもので過小評価されていることを示し、基準値を引き下げることを支持するものである」と報告している。
2008~2012年に自宅を起点に測定した大気中の粒子状物質<2.5μm(PM2.5)、2.5~10μm(粗いPM)、<10μm(PM10)、煤煙(PM2.5吸収度)、窒素酸化物、排気ガスのモデル化濃度を求め、コホートの急性冠動脈イベント(心筋梗塞、不安定狭心症)発生について評価した
解析の結果、PM2.5の大気中平均濃度が年間5μg/m3上昇で冠動脈イベントリスクは13%増大することが認められた。PM10は10μg/m3上昇で同リスク12%増大が認められた。