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座って過ごす時間が過剰に長い高齢女性は、活動的な女性に比べ、早期死亡リスクが高いことが大規模な長期研究で示された。
米コーネル大学の研究者らが、米国の閉経後女性9万3,000人のデータを分析した。被験者は研究開始時点で50~79歳であり、12年以上の追跡を実施した。その結果、1日11時間以上座っているか、非活動的に過ごしている女性は、非活動的な時間が1日に4時間以下の女性に比べ、全原因による早期死亡リスクが12%高いことが判明した。また、非活動的な女性は、循環器疾患、がん、冠動脈性心疾患により死亡するリスクがそれぞれ13%、21%、27%高かった。
同氏は、「1日に長時間座って過ごしていても、体力があり運動をしていれば、それによる保護効果が得られると想定されていた。その場合でも、座りがちな生活による健康への害に対する保護効果は思った以上に小さい」と述べている。
同氏によると、女性は35歳から筋量の低下がみられ、閉経によってさらに低下が加速するという。定期的な運動、特にウエイトトレーニングによってその影響を予防できるが、生活の中で日常的に体を動かすようにすることも重要だという。「“使わなければ失われる”。現代のさまざまな利便性や技術は、効率を高める一方で、活動性の低下や能力の衰えをもたらしている。女性は活動的であり続ける方法を見出す必要がある」と、同氏は述べている。
中年期あるいはもっと早くから対策を始めれば小さな変化でも大きな差になることもあるという。「オフィスでは、こまめに立ち上がって歩き回るようにすること。退職して暇な時間が多い人は、家の中や外を動き回る目的を見つけ、テレビ番組の合間に立ち上がったり、パソコン作業や読書の途中で休憩を取ったりして、長時間の座業を意識して中断するようにするとよい」と、同氏は助言している。
なお、今回の研究では、高齢女性の座っている時間の長さと早期死亡リスクの高さの間に関連が示されたが、因果関係は確立されていない。