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高齢者が禁煙した場合、特に元々の喫煙量が少量から中等量だった人は、これまで考えられていたよりもはるかに早く心疾患リスクが低減することが、新たな研究で報告された。
研究の筆頭著者である米アラバマ大学の研究者によると、これまでは、喫煙者がたばこを止めてから心筋梗塞、心不全、脳卒中のリスクが喫煙経験のない人と同程度まで下がるには約15年かかると推定されていた。しかし今回の研究では、少量から中等量の喫煙歴のある人の多くで、8年以内にリスク低減が認められたという。
元ライトスモーカーでは、禁煙期間が比較的短い群でも心筋梗塞または脳卒中で死亡する確率が14%だったのに対し、元ヘビースモーカーでは22%、喫煙経験のない人では17%だった。しかし、喫煙量にかかわらず元喫煙者ではがんや肺気腫などの別の原因による死亡リスクは高いままで、心臓以外の原因による死亡率はライトスモーカーで29%、ヘビースモーカーで33%、非喫煙者では22%だった。
米国疾病管理予防センター(CDC)によると、米国では心疾患が死亡原因の第1位となっており、年間約60万人が死亡。「喫煙は唯一最大の避けられる心疾患リスクである」と、同研究者は述べている。今回の研究から、今さら禁煙しても遅いと言う高齢者に対して、医師は自信をもって禁煙を勧めることができると指摘している。