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スポーツ時の心臓突然死は女性よりも男性にはるかに多いことが、新たな研究で示されました。また、男性ではスポーツの種類による差がみられるが、女性ではみられないという。本研究はスポーツ中の突然死のリスクは、男性に比べ女性では劇的に低い。この所見がスポーツの実施方法や体質に関連するかどうかについては、さらに研究を重ねる必要がある」と述べている。
現行のガイドラインでは、スポーツを始める前にスクリーニングを受けることを推奨しているが、男女で異なるスクリーニングを行う必要があると同氏は指摘。「若い競技スポーツ選手集団でのスクリーニングがきわめて困難であることがわかっており、一般集団ではさらに困難であることは間違いない。今回の結果から、男性のスクリーニングを女性と同じ基準で考えてはいけないことが示された」と説明している。
他の研究者は、「アスリートの予期せぬ突然死は非常に目立ち、メディアの注目を集める頻度も高いため、スクリーニングプログラムへの関心が高まり、自動体外式徐細動器(AED)の広い普及につながっている」と述べている。一部の国では固有のスクリーニング法が導入されているが、その有効性と価値については議論が続いているという。
今回の研究では、フランスで2005年~2010年に発生した約800件のスポーツ関連突然死(スポーツの開始から1時間以内に生じたもの)について検討した。中等度および激しい運動時に生じた突然死のみを対象とし、性別、年齢、スポーツの種類別(フランスで女性が一般的に行うサイクリング、ジョギング、水泳)に評価した。
死亡例のうち女性に生じたものはわずか5%であり、死亡時の平均年齢は女性が44歳、男性が46歳だった。このデータに基づくと、女性のスポーツ関連突然死はスポーツの実施100万回につき0.51件に対し、男性では100万回につき10.1件と推定される。また、男性では加齢に伴い発生率の増加がみられたが、女性ではみられなかった。