夜風とともに歩く秋散歩
世の中には、
いろんな商品がある。
便利なもの。
時間を節約できるもの。
面倒な作業を減らしてくれるもの。
開発する側も大変。
あったらいいな、を考えて、
試作して、改良して、
ようやく商品になる。
……で。
たまに、
「そこ、商品にするんだ」
というものに出会う。
おならにも、対策商品
おならの臭いを軽減する下着、
というものがあるらしい。
……へぇ。
臭いを抑えて、
周囲への迷惑を減らす。
……なるほどね。
たしかに、
臭いは困る。
本人は何食わぬ顔なのに、
周囲だけが大騒ぎになることもある。
しかも、
発生源は黙秘。
本人はもう立ち去っているのに、
臭いだけが現場責任者を続けている。
……これ、証拠隠滅したい事案。
事件は、なかったことに
臭いが消える。
本人は、
何もなかった顔で座っている。
目撃者もいない。
証拠もない。
容疑者は、
涼しい顔でコーヒーを飲んでいる。
……完全犯罪じゃないか。
しかも、専用の下着。
守りたいもの
臭いを消したいのは、
わかる。
でも、
ここまで来ると気になる。
守りたいのは、
鼻なのか。
それとも、
自分の評判なのか。
ついに、おならにも匿名性の時代が来た。
技術の進歩って、すごい。
そして隠蔽工作だけは、何よりも進化が早い。



