「自由にやっていいよ」が一番伝わらない理由

鎌田千穂

鎌田千穂

テーマ:心のあり方のヒント

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脳の使い方で受け止め方が変わるお話の10回目です。
今回も思考のインプット×アウトプットに分けてみました。

色々なところで相手の行動分析を行いつつ仕事を進める。
大抵いつもこの観点も含めて、何処に地雷原があるのか検証しています。

・・・とはいえ、決めつけてはいけませんよ。
少しずつメンタルブロックを解くことが大事ですから。

善意がズレると、組織は静かに壊れる

さて、下記のような気持ちになることってありませんか?

例えば、
新しいアイデアが欲しかったり
まず、動いてほしかったり、

何かの期待や任せたい願いがあると言いがちな言葉。

「自由にやっていいよ」

一見、懐深い良い上司に感じる。

部下も一応言う。

「ありがとうございます!」

心の中は「自由にしていいってどういうこと?無責任だろ!」
など、最初のカオスワードが飛び交い自責他責も生まれる。

…そして、数日後。

・動きが止まる人
・勝手に暴走する人
・様子見して何も決めない人
・そもそも興味を失う人

自己判断の暴走から生まれるカオスの完成。

上司はこう思う。
「なんで?」

それぞれが思うのは、
「こっちが聞きたい。」

「自由」の正体、ズレてます

ここで一つの事実。

“自由”って、人によって意味が違う。

なのに、説明なしで丸投げする。

そりゃズレる。
そしてズレたまま進む。
これが地味に後に引っ張る。

「自由にやっていいよ」の受け取り方4タイプ別

というところでおなじみの4タイプ別。
「自由にやっていいよ」の受け取り方をピックアップ

① 分析完遂型(左インプット × 左アウトプット)

この人にとっての自由は

「設計できること」

なので「自由にやっていいよ」と言われると先ずはフリーズ。

頭の中はカオス。

条件がない。
ゴールは?
制約は?
評価基準は?

全部不明。

結果は自ら動かない。

周囲からは「慎重だね」と見える。

・・・その判断は違う。
動くための材料が足りないだけ。

本人は「だから、何がしたい??意味不明」とフリーズ。

② 実験突破型(左インプット × 右アウトプット)

この人にとっての自由は

「試せること」

だから言われた瞬間動く。

それも驚くほどに速い。
めちゃくちゃ速い。

ただし問題がある。
方向のすり合わせができていない。
気づいたら全然違うことをやってる。

そこで上司が「いや、そこじゃない。」という。
本人は「違うことがあるなら最初に言えよ。」と不満を蓄積する。

③ 調和設計型(右インプット × 左アウトプット)

この人にとっての自由は

「全員が納得できる状態」

なので、まず周りを見てヒアリングから始まる。

誰に聞く?
どう進める?
どこまでやっていい?
みんなが納得できるか?

気づいたら、全員の顔色を確認している。
そして、動きが遅れる。

周囲は言う。

「主体性がないよね。」

…その判断は大きくズレている。
単に、みんながOKを出すことに気を遣いすぎている。

本人は「Aさんが良くても、BさんがNoという。決められない。」と他責と自己防衛に走る。

④ 理念優先型(右インプット × 右アウトプット)

この人にとっての自由は

「意味に沿って動けること」

だから「これ、何のため?」をまず考える。
ここが曖昧だと動かない。
…いや、正確には

動く気にならない。

上司は思う。

「なんでやらないの?」

本人は思っている。

「意味が分からない」

益々、曖昧さへの追及が始まる。

とはいえ、納得するまで食い下がるわけで。
そうすると相手にとっては、質問は詰問に変化。

次第に、尋問のように変わる。
相手は「こえぇぇぇぇぇ~。」と吊るし上げ恐怖にさらされる。

それを見ている周囲は戸惑い、飛び火を避ける。
やがて、本人の周囲には人がいなくなる。

善意が一番ズレる瞬間

「自由にやっていいよ」
この言葉に悪気はない。
むしろ、「相手の能力を引き出したい」と思っていたりする。

とはいえ、現実は思ったようにならない。

・動けない人が出る
・暴走する人が出る
・様子見する人が出る
・そもそも離れる人が出る

つまり全タイプ外す可能性がある。

「自由にやっていいよ」って言葉自体、
一瞬でカオスを生み出せるすごい言葉なのかもしれない。

じゃあ、どうするか

そりゃ、常にシンプルですよ。

自由を渡すなら最低限これだけセットにする。

・目的(なぜやるか)
・ゴール(どこまでやるか)
・制約(やってはいけないこと)

これだけでズレはかなり減る。

逆に言うと、これがない自由は
ただの“丸投げ”

「そんなことかよ」と思ったあなた。
出来ていたら、人付き合いや人間関係のことで悩んでないですよ。

いくら「わかった」としても、「できている」こととは違うのです。

まとめ

自由はいい。
ただし、説明のない自由は、不親切。

そしてもう一つ。
人は、自由が嫌いなんじゃない。
“意味不明な自由”が嫌い。

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鎌田千穂
専門家

鎌田千穂(産業カウンセラー)

Chi-ho’s studio

組織課題を広い視野で捉え、主体性を持った思考と行動力、公私の均衡を図る自律型人材育成を行うこと。分析・統計による業務改善の解決策を示し、個人の悩みを解き放ち、企業の繁栄に繋げることが専門です。

鎌田千穂プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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