この世界、知らんことだらけ:Vol.2バナナはベリー、イチゴはベリーじゃないらしい
既読をつけたら発生する返信作業の責任
LINEの通知が来る。
何気なく開く。
内容を確認する。
――返事はしていない。
そして「しまった!!!」と思うときがある。
既読を付けた後のことが気がかり。
そして、なぜか「レスしなければ…」と重圧。
そのことで、要らぬ何かがドスンと乗ってドーンと疲れる。
この現象、思い当たる人は少なくありません。
SNSの返信は高ストレスになりがち
「後で返そう」と思っただけ。
なのに、頭の中ではもう
・どう返すか
・いつ返すか
・相手はどう思うか
が同時進行で始まっている。
実際には、
何も約束していないし、何も引き受けていない。
それでも脳だけが、
「はい、責任発生しました!!」
と、勝手に業務をスタートさせてしまう。
これが、
既読=責任だと錯覚する脳の誤作動である人間バグ。
メッセージを送った人は与える重圧。
受け取った人は抱える重圧。
お互いに「レスは直ぐ!」の共通な使命感。
その結果、自分のやるべきことは手付かず。
心ここにあらず状態が生まれるので、イージーミスもチラホラ。
SNSって気軽な反面、使命感と「~せねばならならぬ」の圧力は無限に重い。
なぜ「見ただけ」で心が動揺するのか
人は「自分が関与した」と感じた瞬間から、
無意識に責任を引き受けます。
既読は、行動ではありません。
ただの情報確認です。
でも脳はそれを、
「関係者になったサイン」
として処理してしまう。
特に、
・真面目な人
・気を遣える人
・仕事を途中で投げたくない人
・責任感が強い人
ほど、このバグが起きやすい。
返事をしていないのに、
心だけが先に出勤してしまうのです。
既読スルーが苦しい人ほど、責任感が強い
既読をつけて返さないことに、
小さな罪悪感を覚える人がいます。
それは相手との関係を大切にしようとする力が強い証。
相手の方を思いやるからこそのステキさ。
とはいえ、その思いやりや配慮など感じる力が
「今は何も決まっていない」という事実よりも
罪悪感の方が先に重くなるように働いてしまっているだけ。
問題は性格ではなく、
脳の自動運転です。
このバグが続くと、何が起きるか
下記のような脳の誤作動が続くとあまり好ましくない。
どんなことで何が起きるか
・返事をしていないのに疲れる
・LINEを見るのが億劫になる
・小さな連絡が負担に感じる
こういったことは、やることが多いからではありません。
引き受けていない責任を、脳内で不安の先取りをしているからです。
今日からできる、ひとつの区切り方
今日からできるのはタスクの順番整理。
そこで一つの区切り方をお伝えしますね。
- 既読をつけたあと、これは確認で対応は別と決める
- それだけでは心配な場合は、何分後に返事します!程度でレス
- 忘れないために、スケジュール帳にレスをする予定を書き込む
- 時間を決めて手帳のタスクチェック
- 残りのタスクを一挙にまとめてコンプリート
たったそれだけで、脳は少し現実に戻って軽くなる。
返事をする・しないは、自分の仕事の優先順位で決める。
相手主体にはならなくてもイイってことです。
おまけに、
文字は感情に合わせて読み間違う。
そのことで要らぬ勘違いも増えがち。
そして、会話だったら生まれることのない負の感情を生む。
話した方が手ごたえと誤差を瞬時に埋められるので着実。
最後に
LINEを開いただけで、心が勝手に働き出す。
それもまた、
真面目な人ほど抱えやすい
人間らしいバグなのかもしれません。
もし、
こうした「自分の中で勝手に始まる責任」に
疲れやすくなっているなら、それは調整サインが出てますよ。
産業カウンセリングでは、
こうした無意識の負荷を
言語化し、整理するサポートも行っています。
頑張りすぎる前に、
一度、頭の中の業務整理を始めましょうね。




