沈黙の気圧…。言葉がないのに、空気が重い

鎌田千穂

鎌田千穂

テーマ:心のあり方のヒント

備長たん
今回は、言葉がない場面に漂う“圧”について。
沈黙って、静かだけど無風じゃない。
むしろ、空気が張り詰めてるときほど、風は吹いてないのに圧がある。
——そんな感覚、ありませんか?

静かって、ラクとは限らない

静かな時や場所において、居心地というものがあります。
静かっていうと、気持ちが楽って思うこともあるかもしれません。
ですが、例えば下記のように

誰もしゃべってないのに、なんか息苦しい
沈黙が続くと、なぜか焦る
言葉がないのに、空気がピリついてる

そんな場面、経験ありません?

今回は、“沈黙”が空間にかける圧力について。
静けさは、癒しにもなるけど、時に“見えない重さ”にもなるんです。

沈黙の気圧って、どういうこと?

気圧が高いと、空気が押しつぶされる。
沈黙も同じで、言葉がないことで、場に圧力がかかることがある。

高気圧な沈黙

  • 会議で誰も発言しない
  • プレゼンしても、うんともすんとも反応がない
  • 陰で不満を言う割には、その場で黙り込む
  • 何か言いたそうなのに、誰も口を開かない
  • 怒っていると、目の前にいる人さえガッツリ無表情で無言

こういった状況って、いやいやめちゃくちゃ怖いです。
空気がギュッと縮こまるし、次第に呼吸が浅くなる。
その時の話をそらしたくなるし、“逃げ場”を探し始めますよ。

これ、行き過ぎると立派なモラルハラスメント。
訴訟の対象になる場合もあるんですよねぇ。

低気圧な沈黙

  • ふたりで静かにコーヒーを飲む
  • 余韻を味わうような沈黙
  • 何も言わなくても、安心できる空気

空気がゆるんで、リラックス。
その沈黙が心地よくて、呼吸が深くなる。
その沈黙が関係性を育てて“言葉以上”になる場合も多々。

「へ〜」ポイント:沈黙の圧力は、脳にも影響する

高気圧な沈黙では、交感神経が優位になり、脳が“警戒モード”に入る
低気圧な沈黙では、副交感神経が働き、脳が“回復モード”になる
沈黙の“質”によって、場の空気感も、身体の反応も変わる


つまり、沈黙はただの“無言”じゃない。
空間の中で発生する気象現象。

沈黙の気圧を調整するには?

沈黙の気圧を調整するのは、やっぱりコミュニケーション力

  • 「問いかける」ことで、圧を分散させる
  • 「うなずき」や「目線」で、沈黙に温度を加える
  • 「笑い」や「間の取り方」で、沈黙をゆるめる
  • 「言葉を足さない勇気」で、沈黙を信頼に変える



これって、空間づくりというより“沈黙の編集”。

まとめ:あなたの沈黙、空間にどんな圧をかけてますか?

沈黙は、空気を整えることも、押しつぶすこともできるもの。
沈黙の重圧をかけがちな当事者の多くは、自分が種になっていることに気が付いていない。

圧力って大事ですよ。
ですが、強すぎれば、誰かの心が縮こまる。
弱すぎれば、何も伝わらない。

ちょうどいい気圧の沈黙は、人を呼吸させてくれる。
そして、必要な心地よさを育むことができます。

今日のあなたの沈黙。
自分なりの方法で気圧を測ってみませんか?

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鎌田千穂
専門家

鎌田千穂(産業カウンセラー)

Chi-ho’s studio

組織課題を広い視野で捉え、主体性を持った思考と行動力、公私の均衡を図る自律型人材育成を行うこと。分析・統計による業務改善の解決策を示し、個人の悩みを解き放ち、企業の繁栄に繋げることが専門です。

鎌田千穂プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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