スーパーシティ時代の働く人:産業カウンセリングが輝く瞬間

前回のブログでは、スーパーシティ特区が日本の未来都市戦略として進んでいることを書きました。
テクノロジーが街全体をアップデートし、暮らしが便利に、スマートに変わっていく。
——そんな時代がすぐそこに。

ですが、便利さが増せば増すほど、意外と忘れられがちなのが、「働く人の心と関係性」。

AIと共存する職場、雑談の少ないリモートワーク、変化に適応するプレッシャー。
——実は、こうした新しい環境こそ、産業カウンセリングが活きる場面なのです。

産業カウンセリングが活きる場面とは？

未来都市の働き方において、産業カウンセリングが必要になる場面はいくつもあります。

技術革新とともに「キャリアの揺らぎ」が増える

AIが仕事を奪う？
そんな不安に寄り添う支援が必要

リモートワークで人間関係の距離が変わる

雑談が減って孤独感が増えた…。
そんな悩みの解決策を見つける

新しい働き方へのプレッシャーが生まれる

常に学び続けなければならないの？
今でさえ仕事が一杯なのにこれ以上仕事を増やさないで！
と感じる心の負担を軽減

産業カウンセリングで心の縛りを解く

つまり、スーパーシティの進化に合わせて、
技術だけでなく、働く人の心も一緒にアップデート
が求められるわけです。

人には、変化を嫌う脳は変化を嫌う仕組みがあります。
その仕組みの一つが認知の縛りを生み出す。
そことで、変化に拒絶反応を起こしてストレスを増大化させます。

何処に心の縛りがあるのか。
何に対してこだわりがあるのか。
何と戦っているのか。
何処の認知を歪めて受け止めているのか。

そんな認知の縛りを解いていくことこそが産業カウンセリングの役割なのです。

チームづくり、育成、そして“雑談力”の復権？

スーパーシティ時代には、これまで以上に「人と人がどう関わるか？」が重要になります。

チームづくりの新しい形

リモートワークが当たり前になり、「雑談ゼロのチーム」が増えています。
ですが、雑談って実は、職場の潤滑油なんですよね。

産業カウンセラー的視点で見ると、ちょっとした会話が信頼関係を作る。
そして、新しい発想やアイデアの種を育てることがあると感じます。

…とはいえ、人や何かの悪口や愚痴をこぼすことは勘弁です。
自分の考えを正当化して誰かを陥れるような話をするのも違います。

人材育成に必要なのは「対話する力」

スーパーシティはスマートでも、人材育成が「機械的」になってしまうと、成長どころか疲弊します。

AIがアドバイスしても、人が心から納得しなければ、効果は半減。
だからこそ、対話する力＝人が育つ力が必要不可欠になります。

雑談力の復権

「仕事に雑談って必要？」と思うかもしれません。
ですが、スーパーシティ時代こそ、雑談力が強い人がコミュニケーションの主導権を握るかも？

表情の見えないオンライン会議。
データだけが飛び交う職場…。

そんな環境でも、「ちょっとした余白のある会話」が人間らしさを取り戻す鍵になります。
最近のメンタルヘルス不調気味の方の多くは孤立しがちで、スマホの中にいる人がお友達。
文章のやり取りで変なスイッチが入っていることも多くて。

セッションを受けている方の多くは、産業カウンセリング中に、変なスイッチがリセットされています。
それも、本人も「どうして、そう思っていたんでしょうか？」と言うくらい、わかりやすいほどに。

そう思うと人間って全身を使った行動が大事なんだなぁと常に感じるのです。

未来の都市は、人の心がつくる

スーパーシティ特区は、日本の未来をつくる国家戦略。

ですが、本当に大切なのは、
働く人の心や関係性が、どうこの未来と共存していくか？
という視点です。

技術が進化するほど、人が迷うことも増える。
そんな時代だからこそ、産業カウンセリングの価値はますます高まっていく。

未来都市のスマートな仕組みに、
“人の心の柔らかさ”を取り戻すことこそ、
産業カウンセリングの真の力なのかもしれません。

次回は、産業カウンセリングの視点から考える。
「どう職場環境を整えるか？」にフォーカスしていきます！

未来都市で人が生きやすくなるために、今できることは何か——。
そんなことを掘り下げていきますね。