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鎌田千穂プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

20世紀初頭から始まった産業カウンセリング

鎌田千穂

鎌田千穂

テーマ:カウンセリングってなに?

最近、心理カウンセラーと混同されることが多くなり、とても残念に思うことが増えました。
産業カウンセリングは歴史が古いこともあり、ご存じない方も多くなるのは仕方のないことかもしれません。
そんな、産業に特化し、働く人たちの心理面を支えるために、様々な知識がある産業カウンセラー。
そんな産業カウンセラーとは何かをお伝えしていきます。

最後までお読みくだされば、一般社団法人 日本産業カウンセラー協会や産業カウンセラーとどのように関わっていくことが望ましいのか理解が深まります。
また、産業カウンセラーになった方も、どれほどご自分が素晴らしい資格を持っていて、どのような歴史があるのか。
産業カウンセラー本来の役割は傾聴だけで終わるものではないことに目を向け、企業が何を産業カウンセラーに求めているのかを振り返ることで、もう少し自信をもって行動できるようになるかと思います。


産業カウンセラーってなに?

「産業カウンセラー」は、一般社団法人日本産業カウンセラー協会の登録商標です。
会員登録して試験に合格すると「産業カウンセラー」の呼称を使用できます。

資格取得まで、理論学習を57時間相当、 面接の体験学習を140時間相当の時間が必要です。
理由は、私も学び実感したこととして、人の心理を理解していくには、日々が感じ取る力の訓練になりました。

単に机上やその時の面接体験で学びを深めただけでは得られないことが多い。
特に、頭で考えてネタバレが欲しい人に、形式をはめ込むことが得意な人には、始まりのときはモヤモヤ感が強くなりやすいのも特徴かもしれません。
また、学び実践した後、日常に戻った際に、体験したことが体得される瞬間が、意思とは無関係に訪れるのです。
その瞬間が、「あぁ!このことだったのか」と自分を省み、改めることの連続で、様々な気づきが生まれるのです。

産業カウンセラーは旧労働省の公的資格

学びも多く、元々1992年から2001年までの間は旧労働省の公的資格でした。
そのため、心理学的手法の習得や研鑽だけでなく、労働に関する法律をみっちりと学びます。
そして、そのこともしっかりと熟知しておかないと、産業カウンセリング中に、働く方の思い込みや法律知識への考え違いや誤解などがあれば、その軌道修正をおこない、企業の対応に課題があるようでしたら、その内容を提言する必要がある中立な立場での役回りにもなるからです。
そのことから、企業運営が円滑になるように働きかけてゆく、縁の下の力持ち的役割を産業カウンセラーが担っていきます。

そして、ずっと学びは終わりませんねぇ。
今でも、年に数回、スーパーバイズを受け、自分の立て直しを行って、あるべき姿を維持する活動も必要です。

最初の内はスクーリングで仕事をしながら時間を作っていくわけですから、「もっと直ぐにできるといいのになぁ」と思っていたことが浅かったなぁと反省。
今頃になって、お力添え下さったスーパーバイザーやメンターの皆さまに感謝しつつ、理解を深める時間は「自分の感性の芽を出すその時を待つ」ためだけに存在していて、半年かけて学ぶことに納得しています。

産業カウンセリングが誕生した背景

産業カウンセリングがどのような経緯で誕生し、どのような過程を得て、現代にいたるのか、その発展の歴史をお伝えします。
長くなるので、産業カウンセリングの3つの源流については、一つ一つアップしていきますね!

産業カウンセリングっていつからはじまったの?

産業カウンセリングは20世紀の産物です。
機械化、管理社会化、人間関係の希薄化などが様々な課題をつくっています。
これらの問題に対し、人間性回復、環境改善を図ろうとする様々な心理的あるいは社会的サポートが試みられ、その代表的なサポートの一つが産業カウンセリングです。

産業カウンセリングの3つの源流

専門的援助活動としてのカウンセリングは20世紀初頭のアメリカで起こり発展してきました。
そのルーツとされているのは
職業指導運動
教育測定運動
精神衛生運動
三つの社会運動で三大源流と呼ばれています
このページでは、職業指導運動についてお伝えしますね!

職業指導運動

1900年代初めのアメリカ。
急速な工業化が進み職を求めて若者たちが年に集まり工場労働者となりました。
若者たちは、その適正や興味を何ら考慮されることもなく仕事を与えられ、一年も経たないうちに退職するものが多くなった。
そして、孤独と生活苦から悪に染まる者が続出したことで、こうした中若者たちを救おうとする社会運動が起りました。
その運動家の一人がパーソンズです。
1908年にボストンの市民好生館に職職業曲を設け産業カウンセリングを開始。
相談員をカウンセラーと呼びました。

科学的な職業選択とは次の三つのプロセス
① 自分の能力興味個人的諸条件について明確な理解をする
② その職業が必要とする資質適性や報酬将来性などを分析する
③ ①と②を統合し合理的判断をする

パーソンズは③のマッチングを「特性因子理論」として、カウンセラー中心業務とし「丸い釘は丸い穴に」というスローガンを掲げました。

特性因子理論とは

特性を個性・パーソナリティ・自分自身のことを表します
因子を環境・仕事内容・必要能力の事を指します。
これらを合理的な推論を元に適合(マッチング)させることで職業満足度やパフォーマンスが上がるといった理論です。

私はこの適材適所の考え方に文字鑑定による分析を取り入れることもしています。
文字分析は、手書きによる資料さえあれば見えてくる。
働く方々のその時、その状況が文字現れることが多く、入社前に行う心理分析とは違い、現在の心理面を色濃く表し、仕事の取り組み方や成長過程も顕著に現れているからです。

適材適所の考えが生まれたことと疑問

こういった、適材適所の考え方は、アメリカをはじめヨーロッパ各国に影響を与え、日本においても様々な性格診断や分析を入社前に行うことも増えていますよね。

ただ、私は、採用不採用で性格診断を取り入れるようになっている日本企業のやり方には、とても疑問がのこるようになりました。
理由は、本来の利用の仕方ではなく、利害の方が強く出ており、そのことが全てという固着した育成の仕方が違うと感じていて、そのことに深く疑問を持っています。

人は教えながら学び、学びながら育つ、そして教えるという繰り返しが訓練と成長になる。
 ・何でも「上司がやる」プレイングマネジメントの弊害
 ・人を育てるには「このやり方でやる」という教育の押し付け
 ・こうあるべき論が常に正しくなりがち
それが良いというわけでもないけれど、それは同調圧力を生みやすいのではないでしょうか?
そして、それこそが心の余裕や遊び心の欠乏が生み出すものなのではないかなぁと実体験を持って感じています。

働く人の気持ちに余裕がある企業としての捉え方は何か?
働く人の目線で仕事がより良いものに変化しているのだろうか?
成果物が生きているモノとして生み出されているのか?

「人が企業を育てている」という視点に重きを置き、人が輝く笑顔を持って仕事をやりがいとして感じ取れるコトって、私はとても大事だと感じています。

今ご支援している企業の殆どは、そういった視点を取り戻しています。
そして、人の器が広がるからこそ、売り上げも高まるように、益々伸びています。

皆さんの企業の取り組み、そして自分の行動はいかがでしょうか?
キャンペーン 企業向け
お試し価格で産業カウンセリングを実施しています。
継続と人の数に合わせて料金も見直すこともございます。
ご連絡くださいませ。


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鎌田千穂
専門家

鎌田千穂(産業カウンセラー)

Chi-ho’s studio

組織課題を広い視野で捉え、主体性を持った思考と行動力、公私の均衡を図る自律型人材育成を行うこと。分析・統計による業務改善の解決策を示し、個人の悩みを解き放ち、企業の繁栄に繋げることが専門です。

鎌田千穂プロは九州朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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