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時計の防水はずっとあり続けるの?防水は時計の経年劣化と共に失われていきます。

2018年11月21日 公開 / 2018年11月24日更新

テーマ:お客様からの声

コラムカテゴリ:くらし

おはようございます。

今日は時計の防水機能についてのお話を。
お客様からちょくちょくお話を聞くのが
「この時計は10年以上前に買ったが、今でもお風呂でもつけたまま使用している」

といった事をお聞きします。
また、別のお客様からは

「この時計は防水が5気圧あるから水仕事にも使用できている」

といった声をお聞きます。
お話を聞いていると5気圧防水がある時計も購入はもう7年程前との事。

あくまで防水は販売当初の性能です。
購入して使用していくことにとり

ケースやガラスに傷が入ったり、中のパッキンが劣化していきます。
この経年劣化により、防水性は失われていきます。



見た目はきれいでも中は経年劣化を起こしている可能性があります

こちらはお客様から電池交換でお預かりした時計です。





見た目には全くきれいにみえませんでしょうか?
ですが、中を開けてみると・・・






裏蓋のふち回りが黒くなっています。
これは裏蓋のパッキンの劣化や経年劣化によってケースと蓋に隙間ができらりする
事により、ほこりや汚れが蓄積され錆等が発生しおこります。

こういった場合は真鍮ブラシを使用して錆を落としてから電池交換を行います。

真鍮(しんちゅう)とは銅と亜鉛を混ぜて作った金属で、けっこう柔らかい金属。
真鍮ブラシは、普通の鋼を使ったワイヤーブラシよりは傷が付きずらいブラシの事です。

因みに僕あるあるですが
このブラシを仕事中に落としてしまいすぐに拾えず落とした事を忘れる時があります。
そんな時に立ち上がらる瞬間に踏んでしまい足に刺さりブラシが凶器になる事が
あります。

もし、皆さんネット等でブラシを購入した際は床に落としたらすぐに拾う事を
オススメします。

かなり痛いです、、、









さて話が少しずれましたが、
ブラシでなるべく錆を落としてから新しいパッキンに交換しておきます。

お客様にお返しする際は錆が発生していたこと、お水や汗には弱くなってきているので
気を付けて使用してほしいと伝えるようにしています。

最後に

時計はいつまでも同じスペックは保ってくれません。
人間は年数が経つと知恵がついてきますが、時計は年数が経つと経年劣化が
起こります。

長年愛用してくださっている時計は年数が経っている分使用者も
時計によりそって使用して頂けると嬉しいです。



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この記事を書いたプロ

川口誠

時計修理のプロ

川口誠(時計工房 勇進堂)

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