人材か人財か

岡本陽

岡本陽

テーマ:採用マーケティング

「人材」と書くか「人財」と書くか


セミナーや研修をした時に、「人材」と記載していると、たまに、

「先生は、人を材料としかみていないんですね!」


などと言われます。

材の字は「材料」という意味がありますので、
「人を材料と考えるなんて人の重要性を低くみている!

と思われるのでしょう。
それに対して、財という字は「財産」という意味があるので、

「人は財産だ!」

と考えて「人財」と記載するのでしょう。


どちらが正しいのか?


2021年12月に8年ぶりに三省堂国語辞典が改訂され、その時に「人財」という言葉が追加されたそうです。国語辞典にも掲載があるので、どちらが正しいとか間違っているというのはないのでしょう。

こういったことは、他にも「子供」と「子ども」や、「障害者」と「障がい者」などの表記にもありますので、どちらを使っても正しいということになります。


「人材」と「人財」どちらを使いますか?


財という字は辞書などを引くと
財産、大切なもの、所有物、金銭、という意味がでてきます。

一方、

材という字を辞書で引くと、
原料となる木、原料となるもの、役立つもの、という意味の他に、

「才能」という意味がでてきます。

実は、人材の「材」の意味の根本は「才能」という意味になります。
つまりは、人材は「人の才能」という意味であり、材料という意味ではないのです。

一方、財については、「かい・こがい」がついているので、どちらかというと金銭的な意味合いをもちます。

また、経済学上で「財」というと「財貨」であり、人間の欲望を満たす金銭や物資という意味で、市場で取引されるという意味合いが強くなります。

なので、私は、
財という字は、どうしても金銭的な価値であり市場で取引が可能、という印象を受けてしまいますので、「人財」と書くとどうしても人を金銭的な価値で判断するという印象があります。
一方、材という字は才能という意味があり「人材」と書くと人の能力を見るという印象があります。

経営コンサルタントとして事業の収益性の改善を行う仕事をしているときはどちらかというと人を「人財」よりで見ていますが、採用や人材育成の仕事をしているときは、ひとりっ一人の才能をみたいので「人材」よりで見ています。


冒頭でお話した「先生は、人を材料としかみていないんですね!」と言われると、

「財には金銭的な意味があり、材は才能という意味があります。私は人材育成に携わる仕事をしているので、人を金銭的な価値で判断するのではなく一人一人の才能をみていきたいと考えていますので「人材」という字を使っています。」


と答えています。

どちらも記載としては正しいので、正しい、間違いはないですが、「人材」と「人財」どちらを使っていますか?


#人材 #人財 #採用マーケティング

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岡本陽
専門家

岡本陽(経営コンサルタント)

IMソリューションズ株式会社

会社の利益を残す仕組を作るコンサルティングと利益を出すための行動を教える研修を行います。他の管理職研修と異なるのは「利益を出すための“行動“を教える研修」であり、利益を意識した人材の教育を行います。

岡本陽プロは愛媛新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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