人に合わせることが当たり前になっているあなたへ─適応力と自分軸のバランスを考える

西岡惠美子

西岡惠美子

テーマ:自分軸を立てよう

人に合わせることが当たり前になっているあなたへ─適応力と自分軸のバランスを考える

「つい人に合わせてしまう」
「自分の意見を言わずに後で後悔する」

そんな経験、誰しも一度はあるのではないでしょうか。
相手を尊重しようとする優しさや、空気を大切にする思いやりは、とても素晴らしいことです。
けれどもその一方で、気がつけば「自分の本当の気持ち」が分からなくなり、疲れやモヤモヤを抱えてしまうこともあります。

本記事では、人に合わせられる柔軟さ(適応力)の価値を認めつつ、同時に注意すべき「過剰適応」のリスク、そして最終的に大切になる自分軸の作り方についてお伝えしていきます。


1.人に合わせられるのは「適応力」という強み


人に合わせられるというのは、決して悪いことではありません。むしろ社会生活を送るうえでは欠かせない能力です。

例えば、急な予定変更にも柔軟に対応できる人は、職場や家庭で信頼されやすいでしょう。
また、緊張感のある場面でさりげなく空気を和ませられる人は、周囲に安心感を与えることができます。

こうした振る舞いは、あなたが持つ「適応力の高さ」の表れです。
柔軟に相手に合わせられるということは、人との関係を円滑にし、安心感や信頼感を築く大切な力でもあるのです。

もし「自分の意見を言えなかった」と後から気づいたとしても、そこで落ち込む必要はありません。
その気づきを大切にして、心の中で振り返り、次の機会に活かせば良いのです。
小さな「気づき」を積み重ねることで、自分らしい表現が育っていきます。

2.「過剰適応」がもたらす落とし穴


ただし、適応力が強みであっても「やりすぎ」には注意が必要です。

■相手に合わせ「過ぎる」
■黙り「過ぎる」
■受け入れ「過ぎる」
■相手の都合を優先し「過ぎる」

こうした状態を「過剰適応」と呼びます。
過剰適応が続くと、自分の気持ちや希望が後回しになり、やがて「私のやりたいことは何だろう?」と分からなくなってしまいます。

さらに、自分の本音を抑え込み続けることは、心と身体に大きな負担をかけます。
不眠や疲労感、焦燥感、時には「生きがいの喪失」といった深刻な不調につながることもあります。

大切なのは、適応と自己表現のバランスを取ることです。
周囲に合わせる柔軟さは強みでありながら、自分の声を聞き、尊重することも忘れてはいけません。

3.バランスを整えるための「自分軸」


では、どうすれば適応と自己表現のバランスを取れるのでしょうか。
そのカギとなるのが「自分軸」です。

①線引きの習慣を持つ


まずは「どこまでなら相手に合わせられるか」「どこからは自分の意思を優先させるか」という線引きをしてみましょう。

■友人の意見に合わせてお店を選ぶのはOK。でも、体調が悪いときは無理に付き合わない。
■職場で周囲に協力するのはOK。でも、自分の仕事量を超える依頼は断る。

このように「相手に合わせても良い範囲」と「自分を守る範囲」を意識してみるのです。

②自分軸を支える問い


線引きを明確にするためには、自分の心と対話することが欠かせません。次のような問いを習慣にしてみましょう。

■今の選択は「本当に自分が望むこと」だろうか?
■この場面で「自分が大事にしたいもの」は何だろう?
■相手に合わせることで「私は疲れていないか?」

こうした問いを繰り返すことで、徐々に「自分にとって心地よい選択」が見えてきます。

4.実践ワーク:「線引きノート」を作ってみよう


➊ステップ1:最近あった「人に合わせた出来事」を書き出す

例)友人に誘われた飲み会に、気が進まなかったけど参加した。
例)上司の頼みを断れずに残業した。

➋ステップ2:自分の気持ちを振り返る

「本当はどうしたかった?」をノートに正直に書いてみましょう。
例)本当は家で休みたかった。
例)残業ではなく、家で勉強する時間が欲しかった。

➌ステップ3:線引きを言葉にしてみる

「ここまでなら合わせてもいい」「ここからは自分を優先したい」と一文にまとめます。
例)友人の誘いは月に1回までなら参加する。
例)残業は週に1度までなら協力する。

➍ステップ4:小さな実践を試してみる

次に同じような場面が来たときに、この線引きを意識して行動してみましょう。
小さな「NO」が言えたら、自分を褒めてあげてください。

このワークは「自分を後回しにしていないか」を点検しながら、少しずつ境界線を整える練習になります。
続けていくと「適応力を活かしつつ、自分も大切にできる感覚」が育っていきます。

5.あなたらしさは「適応」と「自立」の間にある


人に合わせられる柔軟さは、間違いなくあなたの強みです。
けれどもそれが「過剰」になったとき、自分の声が聞こえなくなり、心身が疲れてしまいます。

だからこそ、適応力と自分の意思のバランスを取ることが大切です。
そのための実践的な方法が「線引き」であり、そこに土台として必要なのが「自分軸」です。

「人に合わせることが多い」と感じる人は、どうか自分を責めないでください。あなたが持つ柔軟さは、周囲の人を支える大きな力です。
ただ、その力を健やかに活かすために、ぜひ自分の声も大切にしてあげてください。

それが本当の意味での「あなたらしさ」へとつながっていくのです。

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