家族のための「障害受容」マニュアル:心の準備と具体的なステップ

うつ病など心の病を抱える家族を支えるケアラーにとって、毎日は「共感」と「我慢」の連続です。
相手を思いやるがゆえに、自分の気持ちを押し殺してしまうこともあるでしょう。
でも、ずっと我慢を続けていると、心も体も限界に近づいてしまいます。
このブログでは、ただ共感するだけでなく、「共に生きる=共生」へと一歩踏み出すためのヒントをお届けします。
■ケアラーの朝は、すでに「戦い」の始まり
うつ病など心の病を抱える家族のケアをしている方にとって、朝のスタートは本当に大変です。
◆今日もやっぱり起きてこない
◆外出の約束、やっぱりキャンセル?
◆昨日は「行く」と言っていたのに…
頭では「病気だから仕方ない」とわかっていても、つい期待してしまう。だからこそ、そのギャップにため息が出るのです。
でも、そのため息を抱えたまま、私たちケアラーは今日も仕事・家事・育児に追われ、休む暇がありません。
■どこにも出せない思いが、心を追い詰める
「こんな状態を誰がわかってくれるのか」
「誰にも頼れない。きっと、ずっとこのままなんだ…」
そんなふうに、暗い方へ引きずられてしまう日もあると思います。
でも、無理に笑わなくていい。
無理に元気なふりをしなくてもいいんです。
つらい気持ちは、状況に応じて「必要な相手」に伝えるべきです。
その“必要な相手”は、場合によっては患者本人であることも少なくありません。
■「言いたいけど言えない」がケアラーを苦しめる
「相手は病気だから、私の気持ちなんて言えない」
「こんなこと言ったら、傷つけてしまうかも」
そうして、心にフタをしていませんか?
たしかに、病気の当事者は心のエネルギーが底をついていて、自分のことすら考える余裕がありません。
それでも心の中では、
◆もっと頑張らなきゃ
◆こんなんじゃダメだ
◆自分はダメなんだ…
と、自分を責め続けているのです。
そんな人に、こちらの気持ちをどう伝えればいいのか。
どうしても、共感することだけで精一杯になってしまいます。
■共感の先へ──「共生」という選択肢
私たちは、患者の気持ちに共感しながらも、
自分の気持ちや望みを伝えることも、忘れてはいけません。
それは、相手の状況を無視することではありません。
共感の上に立ち、「どんなふうに言えば伝わるか」「今はそのタイミングか?」を考え、相手に届くよう工夫することが、家族としてできる“次の一歩”ではないでしょうか。
それが「共感から一歩踏み出した共生」です。
■ケアラーの「自分軸」が、家族にとっての道しるべ
「何を・いつ・どのように・どんな言葉で伝えるか」
それを考える前に、まずは自分自身に問いかけてみましょう。
この人と、どんな未来を目指したいのか?
病気が良くなったら、何がしたい?
もし長引いたら、どうありたい?
ケアの先に、自分はどんな人生を送りたいのか?
未来のことは不確かで、言葉にしにくいものです。
でも、だからこそ「自分がどうありたいか」を模索することが、
ぼんやりとした未来に光を灯す“道しるべ”になります。
そして、その道しるべが見えてくると、「今、何をどう伝えるべきか」も少しずつ明確になってくるのです。
■まとめ:サポートから「共生」へ
うつ病の家族を支えるなかで、共感はとても大切な姿勢です。
でも、それだけで自分を押し殺し続けると、共倒れになってしまう危険もあります。
大切なのは、「共感」と「自分の気持ち」を両立させながら、どう共に生きていくかを考えること。
まずは自分の軸を見つけ、そのうえで一歩ずつ、伝える工夫を始めていきましょう。
それが“共生”への確かな一歩になります。
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うつ病など心の病になった家族を支える生活の中で
一番疲弊しているのは支える家族(ケアラー)です。
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