何をやっても長続きしない

西岡惠美子

西岡惠美子

テーマ:スキルアップ/キャリアアップ

何をやっても長続きしない
仕事でも人間関係でも恋愛でも趣味でも勉強でも、どうしても長続きしない、続けられないことがあります。
その人自身の特徴だったり、状況に原因がある時もあるでしょう。
どうして長続きしないのか、長続きしないと悩むのはどうしてか、長続きさせるためにはどうすればいいのか、を考えました。

【どうして長続きしないのか?】

取り組む対象にもよりますが、以下のような理由が考えられるでしょう。

  • すぐ飽きる
  • 他に目移りする
  • 要領が良くてすぐマスターする→面白く思えない
  • 「長続きしても意味ない、役に立たないのでは」と思ってしまう
  • 本当にやりたかったことではない→本当にやりたいことへの未練で集中できない
  • 常に一から始めることを繰り返す→徒労感ばかりで達成感が無い

一定期間続けたい、続いたほうがいい、ということは本人も分かっているのに、集中出来なかったり、何か問題が起きた時に「もういいや」と思ってしまって辞めてしまったりします。

長く続けるためには小さなことでも理由や目的が必要です。動機付けといいます。
それが弱かったり、自分でも分かっていないままだと、長続きさせるのは難しいでしょう。

【長続きしないことで生まれる悩み】

①また別の「何か」を探さなければいけない

何かをやめる、ということは、また別のものを探さなければいけません。
趣味や恋愛相手は常に無くてはいけないわけではありませんが、仕事やライフワークは、何かしらなくては生活できなくなったり、自分の役割や立場が不明確になって自信喪失や自己評価の低下につながりかねません。

②どうせ続かない、という無力感が増す

長続きしない人は、子どもの頃からそうした特徴を持っている人が多いです。
そして親や教師から、長く続かない理由よりも、続かないこと自体を叱責された経験が積み重なっています。
結果として、「自分は飽きっぽい、長続きしない人間だ」という自己像が出来上がってしまい、長続きしない体験を繰り返すごとに「やっぱり…」と落ち込んでしまいます。

③周囲からのネガティブな反応で傷つく

どちらかというと、取り組み始めたことを長く続くことのほうが「良いこと」、長く続けられる人が「優秀な人」「歓迎される人」という印象はあります。
その反対の「続かない人」は、「もうやめたの?」「また?」のような、呆れたようなガッカリしたような反応を周囲から受けてしまいます。
続けられなかった空しさや無力感を自分で感じているのに、更に追い打ちをかけられることになります。

【長続きしない人はどうすればいいか?】

①長続きした、という成功体験を作る

長続きしないことへ自分で納得できているなら、恐らく悩むことは少ないでしょう。
しかし「長続きしない自分はダメな奴だ」と自己評価を下げてしまっている場合は、まずは何でもいいので一定期間続けてみて、成功体験を得ることが必要です。
仕事を5年続ける、等だとハードルが高いです。
毎日腹筋20回やる、花を育てる、週3回自炊する、毎日3行日記をつける、など。
十数分で終わるようなことを、1週間→1ヶ月→3ヶ月、と続けてみましょう。
○日続いた、という履歴が大事です。

②生活に大きく影響するものに焦点を絞る

どんなものでも何でも長続きさせよう、としても難しいです。
興味が持てるものが分かっているならそれが一番長続きしやすいですが、長続きしない人はそもそも自分が何に興味を持てるのか、が分かっていなかったりします。

その場合は、自分の生活に一番大きく影響するものに焦点を絞りましょう。
まずはアルバイトを半年続けたい、と思ったら、それ以外の生活習慣や趣味は後回し、三日坊主でも落ち込む必要はありません。

③長続きさせられた自分を具体的に想像してみる

長続きしない人の特徴として「しんどい時も続けたとして、何か意味があるのか?」と思ってしまうケースがあります。
意味があるかどうか、とは、長続きした先の自分の未来像です。
それが不明確なままでは、続けようと思えないのは不思議ではありません。
「○○を○ヶ月続けたら、自分には○○スキルが身について、仕事では○○の業務が任されるようになって、それを活かしてステップアップして、○年後には憧れの○○に転職出来ている」
のように具体的に想像してみましょう。

【人間関係は期間よりも丁寧さ重視】

長続きしなくて悩むものの中に、人間関係があります。
もっと言えば友人関係、恋愛関係です。

この二つは長く続けられれば大変な財産になりますが、相手がいてこそ成立する関係ですから、自分だけが「長く続けたい」と思ったところで思うようにはなりません。
ただ長い期間関係が続いたから良いもの、とも言い切れません。腐れ縁、などという言葉もあるくらいです。

人間関係が長く続くかどうかは、結果論です。
期間よりも、どれだけ丁寧に取り組めたか、が重要になります。

相手の気持ちや事情を尊重出来たか、自分の考えや思いを伝えることが出来たか、一緒にいる時間を充実させるための配慮が出来たか。

量(期間)より質重視です。
結果として短い付き合いだったとしても、双方にとって心に残る財産になります。
そして「誰かを大事にできた」という経験は、その後の人間関係にも大きな支えとなります。

【まとめ】

  1. 何かを一定期間長続きさせるためには、理由や目的、動機づけが必要
  2. 長続きしないことによって、更に徒労感や自信喪失、周囲からの評価の低下などの二次被害がある
  3. 長続きさせるためには、成功体験と焦点化、具体的な将来像が必要
  4. 人間関係は量(期間)より質を重視する

長続きさせるためには努力が必要かもしれませんが、長続きしづらい人が努力していないか、というとそういうことではありません。その人なりの模索や工夫はしているはずです。
しかし的を絞ることが苦手だったり、周囲の意見を聞き入れやすいために「妨害」が入って続けられない、という面があります。

長続きさせることだけに価値があるのではない、何を・どんな理由や目的のために続けているか、を、自分なりに考えることが重要ではないでしょうか。

≪オンラインカウンセリング 惠然庵≫
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