英検1級道場-2026-2英検1級単語問題、22/22満点と9/22を徹底比較!「単語力」の決定的な差は何か?

山中昇

山中昇

テーマ:単語力向上のために

2026/10/04(日)、2026年度第2回英検1級一次試験が行われました。

今回、英検1級道場の受講生の一人が、大問1の単語・熟語問題で、
22問中22問正解、満点という結果を出しました。

また、別の某受験生も同じ問題で22/22でした。

この二人に共通しているのは、英検1級の単語対策として、単語をただ暗記するだけではなく、過去問を繰り返し使いながら、単語の意味と使い方を短い英文の中で確認する勉強を続けてきたことです。

一方、同じ2026-2の問題を使って別の受講生の単語力を点検すると、結果は9/22でした。

さらに、小学5年生で準1級に合格し、現在中学1年生で1級を目指している受講生にも同じ問題を使ってみました。

この3つのケースを比較すると、英検1級の単語問題で高得点を取るために、本当に必要な勉強は何なのかがかなりはっきり見えてきました。

■ケース① 22/22満点―単語を「知っている」だけではない

満点だった受講生は、私がこれまでレッスンで勧めてきた方法で単語学習を続けています。
もう一人の某受験生も、基本的には同じような勉強をしています。

二人とも22/22だったということは、私が長年実践し、受講生にも勧めてきた単語学習の方向は間違っていなかったと言えそうです。
ポイントは、単語帳を眺めて日本語訳を覚えるだけではないことです。

単語を見た瞬間に意味が出てくる。
さらに、

短い英文の中で、その単語がどのように使われるのかがわかる。
ここまで持っていくことが重要です。

■ケース② 9/22―88個の選択肢を調べると本当の弱点が見えた

別の受講生にも2026-2の問題を使って実力点検をしてもらいました。
この受講生は、準1級を卒業できるくらいの英語力があります。

結果は、9/22でした。
しかし、私が注目したのは9/22という点数そのものではありません。

英検1級の単語問題は22問、それぞれ4つの選択肢があります。
つまり、22 × 4 = 88個の単語・熟語が出ています。

そこで、正解したかどうかではなく、88個すべての意味を理解しているかを点検しました。
すると、その大半が「生煮え状態」でした。

「見たことはある」
「何となく意味はわかる」
「確か、こんな意味だったはず」

しかし、「この単語の意味は?」と聞くと即答できない。
これでは、本当の意味で覚えたとは言えません。

さらに目立ったのが、問題文を正解を入れず、( )が入った状態で音読させたときです。
「この文章は何を言っていますか?」と聞いても、即答できない場面がかなりありました。

つまり、このケースでは、語彙力の不足+英文そのものを正確に読む力の不足という二つの課題が見えてきました。

■ケース③ 単語はほとんど知らない―それでも文章の意味は瞬時にわかる

もう一人、とても興味深い受講生がいます。

小学5年生で英検準1級に合格。その後、有名私立中学受験のためしばらくレッスンを離れ、中学1年生になった現在、英検1級合格を目指してレッスンを再開しています。

この受講生にも、2026-2に出た88個の単語・熟語を確認しました。

1級レベルですから、しっかり理解している単語は皆無に近い状態です。
当然、正解単語を選ぶことも難しい。
ところが、非常に興味深いことがあります。

問題文を( )が入った状態で音読させ、「この文章は何を言っていますか?」と聞くと、瞬時に文意を理解します。
知らない単語があっても、前後関係から文章全体の意味をつかむことに優れています。

もともと読解力が非常に高い受講生です。
このケースの場合、現時点で大きく不足しているのは、主として英検1級レベルの語彙です。

読解の土台はすでにできています。
あとは語彙を増やしていけばいい。

ケース②とは、同じ「単語問題が解けない」という結果でも、原因がまったく違うのです。

■単語問題22問を「22問」として勉強してはいけない

この3例から、私が改めて強調したいことがあります。
英検1級の単語問題を、22問の問題としてだけ見てはいけません。
88個の単語・熟語を勉強する教材として使うべきです。

たとえば15/22だったとします。
「15問正解した。まあまあだ」
これで終わってしまうのは、非常にもったいない。

正解した問題にも、自分が知らない単語が選択肢に入っている可能性があります。
したがって、22問を解いたら、次に88個全部について、「意味を瞬時に言えるか?」を確認します。

わからなければ覚える。
さらに、正解を入れずに問題文を読み、「この文章は何を言っているのか?」を確認します。

これによって、単語を知らないから解けないのか。
それとも、そもそも英文を正確に読めていないから解けないのか。
自分の弱点を切り分けることができます。

■「見たことがある」を「知っている」と勘違いしない

単語学習で一番危険なのは、「見たことがある=知っている」と思ってしまうことです。

単語帳を何周もしていると、ほとんどの単語に見覚えが出てきます。
すると「かなり覚えた」という気持ちになります。

しかし、実際に、「意味は?」と聞かれて2秒、3秒、5秒と考えているようでは、まだ十分に定着していません。
英検1級の大問1では、じっくり思い出している時間はありません。

目標は、見た瞬間に意味が出てくること。
私はここを重視しています。

■パス単6訂版をお勧めします

単語学習の基本教材として、私は『英検1級 でる順パス単 6訂版』をお勧めします。
ただし、大切なのは単語帳を「何周したか」ではありません。

私なら、次のように勉強します。

① 単語を見て、意味を瞬時に答える
数秒考えてわかったものは、「覚えた」には入れません。

② 短い例文で使い方を確認する
単語と日本語訳だけの1対1ではなく、英文の中で意味を理解します。

③ 過去問を繰り返す
英検1級では、過去に出た単語・熟語が形を変えながら何度も登場します。

④ 4つの選択肢を全部復習する
正解だけ覚えて終わりにしません。

⑤ ( )のまま英文を読んで文意を確認する
これによって語彙力と読解力を同時に点検できます。

■英検1級単語対策―結局、近道はこれです

今回、22/22の人、9/22の人、そして語彙は不足しているものの高い読解力を持つ中学1年生を比較して、改めて感じました。

英検1級の単語問題で高得点を取るために、特別な裏技はありません。

単語帳で覚える。
短い例文で確認する。
過去問を解く。
4つの選択肢を全部復習する。
知らなかったものを覚える。
そして、何度も繰り返す。


地味です。しかし、これが一番効率的です。
「知っているつもり」の単語を一つずつ、「見た瞬間に意味がわかる単語」に変えていく。

正しい方向、正しい方法で、一定の物量を積み重ねる。
英検1級の単語対策も、結局はここに行き着くと私は考えています。

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山中昇
専門家

山中昇(英語講師)

英検一級道場

英検1級1次・2次試験合わせて通算90回合格という実績と経験を生かし、朝7時から夜10時までオンライン(zoom)マンツーマンでの英語レッスン。年齢・場所不問、世界中に受講生あり。オフ通いも可能。

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