英検1級道場-2015-2英検1級単語問題の研究
毎回、英検1級1次試験の単語問題の分析記事を掲載しています。
今回2022-3の単語問題を分析したところ、意外な事実が判明しました。
昨日の記事では、「でる順パス単」(5訂版)では不十分であるという事実を示しました。
https://mbp-japan.com/chiba/eiken/column/5127509/
本日は、『でる順パス単』の旧バージョンと新バージョンを比較したところ、驚くべき事実が判明しました。
以下に具体的な内容を数字で示します。
その結果、
・単語は旧バージョン
・熟語は新バージョン
で勉強するのが効果的だということが証明されました!
通常は、試験対策として新バージョンが最適!のはずですが、英検1級では旧バージョンが役に立つという結果になりました。
今回の試験では、新バージョンで勉強した人には、知らない単語ばかりで難しかったということになります
今回の試験に出題された中で、改定時に『でる順パス単』から削除された単語は以下の通りです。
decadent, incoherent, disgruntled, homogenous, prevaricate, swindle, clamorous, morose, onus, banter, caveat, backlog, precinct, imminent, fertility, genially, detract, conciliate, ambient, affix, sanctity, ledger, serenity, cavern, relented
この中で正解の単語が、7個あります。
「出る順パス単」旧バージョンと新バージョンの比較
■単語
・総単語数84(4択×21問)
〇旧バージョン
・その内、旧パス単に出ている単語 54→64%
・その内、旧パス単に出ていない単語 30→36%
・正解の単語21個の内、旧パス単に出ているものが14個 →67%
〇新バージョン
・その内、新パス単に出ている単語 31→37%
・その内、新パス単に出ていない単語 53→63%
・正解の単語21個の内、新パス単に出ているものが8個 →38%
すなわち、新パス単でしっかり勉強していても、21問中8問しか確実に正解できなかったということです!
■熟語
・総熟語数16(4択×4問)
〇旧バージョン
・その内、旧パス単に出ている熟語5個 →33%
・その内、旧パス単に出ていない熟語11個 →67%
・正解の熟語4個の内、旧パス単に出ているものが3個 75%
〇新バージョン
・その内、新パス単に出ている熟語8個 →50%
・その内、新パス単に出ていない熟語8個 →50%
・正解の熟語4個の内、新パス単に出ているものが4個 100%
すなわち新パス単でしっかり勉強していたら、4問中4問正解できたということです!
合計すると、
〇旧バージョン
100個の単語・熟語のうち 59個、59%がパス単に出ていました。
また、正解25個の単語・熟語の内、パス単に出ているものが17個、68%あったということです!
〇新バージョン
100個の単語・熟語のうち 39個、39%がパス単に出ていました。
また、正解25個の単語・熟語の内、パス単に出ているものが12個、48%あったということです!
※注
ただし、これは英検1級対策としての話です。
誤解を招くと困るのですが、『でる順パス単』は語彙数を増やすためには役立つ資料です。右ページを丸暗記すれば、かなりの英文を読みこなすことができるようになります。