英検1級道場-聞こえないのではなく、読めないのです 準1級リスニング問題で検証します
現在、4名の受講生とリスニングの課題を解決する取り組みを続けています。
全員読ませると完璧に音読し、意味も正しく日本語でいうことができます。
しかしながら驚くことに、同じ英文を放送で聞かせると一言もわからないという状況でした。
解決方法についてはいろいろと悩みましたが、今は下記の方法で段々と克服しつつある状況です。
●英文を音読させる
●日本語で意味を言わせる
●ところどころでサポートし、英文理解を完璧にする
●スクリプトを見ながら、放送を聞かせる
●全体→段落→センテンス の順番で、だんだんと範囲を狭めていく
●センテンス→単語・熟語レベル
●原稿を閉じ、耳だけできかせ理解した内容を口頭で言わせる
●完璧に言えるまで続ける
●全部終わったら、原稿を閉じたままセンテンスごとにきりながら放送をきかせ、聞こえなかった単語や表現がないか確認する
●もしあれば、リピートして完璧になるまで繰り返す
この4名は決して例外ではなく、ほとんどの日本人が程度の差はあれ、同じ悩みを抱えています。
この4名は非常に極端な形で問題が現れた、と言えます。
つまりこの方々は、読んで英文を理解することは数えきれないぐらい練習してきたが、耳で聞いて理解する練習を全くしてこなかった事で生じているロス、と言って差し支えないと思います。
ですから、”聞いてわかる”という練習をすればいいというだけです。
頭の中では目にする英文が完璧に理解できているわけですので、あとは耳から入ってくる音声を頭の中にある英文テキストとつなげるだけのことです。
これがかなりできるようになれば、次の段階が待っています。
それは文字の助けがなくても、聞いてわかるという訓練です。
考えてみたら、小さい子は聞いたらわかるが、文字を知らないので、読んだらわかりません。
上記の4名は、子供たちと全く逆です。
興味深いことは、リスニング力が高まると読解力も同時に高まることです。
また、読んでわからないことは聞いてもわからない、という当たり前の理屈があり、読解力を高めることはリスニング力向上につながります。
つまり、リーディングとリスニングは別々にやるのではなく、一度に併用してやるのが大事です。
ですから私はレッスンでは放送を聞かせ、聞いて理解させ、最後にテキストを音読することで理解を完璧にするスタイルをとっています。
リスニングが苦手な方、今からでも遅くはありません。
今までやらなかったことをこれから頑張って挽回していきましょう。
声をかけてください、鍛えますよ!