【初めて聞く全花連安心サービス①】

全花連の花輪隆俊です。
特殊清掃の現場には、人の死だけでは語りきれない悲しみがあります。
飼い主さんが室内で亡くなり、発見が遅れる。
その間、同じ部屋に残された犬や猫も、水や食事を得られず、命を落としてしまうことがあるのです。
その子が最後に何を見て、何を思っていたのか。
私たちには分かりません。
ただ、その部屋には、飼い主さんが大切にしてきた命が、もう一つあった。
そのことを、忘れてはいけないと思っています。
毎朝、ごはんを用意する。
水を取り替える。
名前を呼ぶと、顔を上げる。
帰宅すれば、足元へ寄ってくる。
疲れて座った隣に、いつの間にかいる。
犬や猫と暮らす方には、思い浮かぶ場面があるのではないでしょうか。
言葉を交わせなくても、一緒に暮らしてきた年月があります。
その子がいたから、帰宅が楽しみだった日もあるでしょう。
つらい夜を、そのぬくもりに支えられた方もいると思います。
飼い主さんにとって、かけがえのない家族だったはずです。
だからこそ、私は考えてしまいます。
もし、生前に一度だけでも、
「私に何かあったら、この子をお願いします」
と、誰かへつなぐ準備ができていたら。
飼い主さんが守り続けてきた命を、次の人の手へ渡せたかもしれない、と。
これは、一人暮らしの高齢者だけの話ではありません。
突然の入院や事故などで、いつもの時間に家へ帰れなくなることは、誰にでも起こり得ます。
今日も元気にごはんを食べている、その子のために。
今のうちに、決めておいてほしいことがあります。
自分がお世話をできなくなったとき、誰に連絡し、誰がその子を迎えに来てくれるのか。
「家族がいるから」「きっと誰かが気付くから」で止めずに、お願いする相手と話し、承諾を得ておく。連絡先を、必要な人が確認できる形で残しておくことが大切です。神奈川県動物愛護センターも、万一に備えた引受先の確保と、相手の事前承諾を呼びかけています。
いつも食べているフード。
持病や薬。
かかりつけの動物病院。
怖がることや、落ち着ける接し方。
あなたが毎日、当たり前のように知っていることを、次に世話をする人へ伝えられるようにしておく。
その準備にも、これまで注いできた愛情が表れると思います。
大家さんや管理会社さんにも、お願いがあります。
ペットと暮らす入居者さんと、住まいの備えを確認する機会があれば、
「もし急に帰れなくなったとき、この子のお世話をお願いできる方はいらっしゃいますか」
と、ご本人の意向を尊重しながら尋ねていただきたいのです。
その問いかけが、まだ決まっていなかった引受先を考えるきっかけになるかもしれません。
全花連安心サービスは、生前の死後事務委任契約に基づき、亡くなった後のお部屋の解約手続きの支援、家財の処分、特殊清掃・完全消臭、鍵の返却などを支援する仕組みです。ペットの発見・救命・引取りを自動的に行うサービスではないため、ペットの命を引き継ぐ備えは、別に整えていただく必要があります。
お部屋のことを任せる準備と、残されるペットを託す準備。
それぞれを、具体的につないでおくことが大切です。
今、足元で眠っているその子を、見てみてください。
あなたの帰りを待ち、あなたの手からごはんをもらい、あなたの声のそばで暮らしている命です。
その子の明日を、あなた以外の誰かにも守ってもらえるように。
飼い主さんの命が途切れたところで、その子の明日まで途切れてほしくない。
「私に何かあったら、この子をお願いします」
今日、そのひと言を、大切な誰かへ伝えてみてください。
それは、あなたがいなくなった後も、この子にごはんを食べてほしい、名前を呼んでもらってほしい、温かい場所で眠ってほしいという願いを、誰かに託すことだと思います。
全花連 花輪隆俊
電話:0120-152-431
受付8:00〜18:00/メール24時間受付
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