33.顧客の一番の関心事を捉える「One to Oneマーケティング」とは?
皆様、こんにちは。株式会社吉和の森八戸web制作集客の森和吉です。
前回(第42回)は、経営者の想いを社内に浸透させ、組織を1つにする「インナーブランディング」についてお話ししました。スタッフが自社の価値に気づき、誇りを持って自発的に働いてくれるようになれば、会社の空気は大きく変わります。今回は、その頼もしいスタッフたちに仕事を任せ、社長自身が会社の成長のために次のステージへ進むための重要なお話です。
テーマは、「『自分がやった方が早い』の罠~社長が現場を離れても回り続ける仕組みの作り方」です。
プレイングマネージャーが陥る「成長の限界」
中小企業や地域のお店では、社長自身が誰よりも動けるトップ営業マンであり、最高の職人(現場の責任者)であるケースがほとんどです。そのため、スタッフの作業を見ていて「教えるより、自分がやってしまった方が早くて確実だ」「お客様も私を指名してくれているし」と考え、見積もりの作成から日々の接客、SNSの更新まで、あらゆる業務を一人で抱え込んでしまいがちです。
しかし、社長の1日は他の人と同じように24時間しかありません。社長が「現場のプレイヤー」としてすべての実務を回し続けている限り、会社の売上や成長は、社長個人の体力と時間の限界のところでピタリと止まって(頭打ちになって)しまいます。
デジタルを「優秀な分身」として活用する
前回お伝えした「インナーブランディング」によって、会社の想いが共有されているスタッフが育ってきたら、次に行うべきは「社長が現場にいなくても仕事が回る仕組み(マニュアル化)」を作ることです。
ここで、デジタルの力が非常に役に立ちます。
たとえば、社長の頭の中にしかない「絶妙な営業トーク」や「クレーム対応のコツ」を、スマートフォンのカメラで5分程度の短い動画に撮り、スタッフ専用の「動画マニュアル」として共有してみてください。分厚い紙のマニュアルを作るよりも、ずっと早く、社長の熱量ごと伝えることができます。
また、お客様からよく聞かれる質問に対しては、社長が毎回電話で答えるのではなく、ホームページに「よくあるご質問(FAQ)」として詳しく掲載しておきます。そうすれば、スタッフがそれを見ながら自信を持ってお客様に対応できるようになります。社長の「長年の勘やスキル」をデジタルの資産に置き換え、少しずつスタッフへ権限を委譲していくのです。
経営者の最大の仕事は「未来の戦略を描くこと」
「自分がやった方が早い」という罠から抜け出し、現場の実務をスタッフやデジタルツールに任せることができると、社長のスケジュールにぽっかりと「空白の時間」が生まれます。
実は、この空白の時間こそが、会社にとって最も価値のある時間です。
日々の業務に追われていては決してできない、「半年後の新しい集客の打ち手(デジタルマーケティング)」を考えたり、「自社の新たな強み(独自のポジショニング)」を見つめ直したりすることができるからです。
現場で汗をかき続けることから勇気を持って卒業し、一歩引いた場所から会社全体を俯瞰して「未来の戦略を描く」。これこそが、社長にしかできない最大の仕事なのです。ぜひ、デジタルを活用して、社長自身が現場を離れるための仕組み作りに挑戦してみてください。
このコラムでは、WebやSNSが苦手な方にもわかりやすく、集客につながる考え方や実務のヒントをお伝えしていきます。青森・八戸をはじめ、地域で事業を続ける方にとって、少しでも前向きな一歩につながればうれしく思います。


