58.「値上げしたらお客様が離れる」は本当? デジタルでのファン作りがもたらす最大の恩恵
皆様、こんにちは。株式会社吉和の森八戸web制作集客の森和吉です。
前回(第58回)は、日頃のファン作りがもたらす恩恵として、「値上げの恐怖」を乗り越え、適正な利益を気持ちよく支払ってくれるお客様と長くお付き合いすることの重要性についてお話ししました。
今回は、その理想の経営状態を作るために、経営者の皆様が絶対に持たなければならない「ある勇気」についてお話しします。
テーマは、「誰にでも売ってはいけない? デジタル集客がもたらす最大のメリット『合わないお客様を断る勇気』」です。
「お客様は神様」という呪縛が会社を壊す
起業したばかりの頃や売上に悩んでいる時期は、「とにかくどんな仕事でも欲しい」「せっかく問い合わせてくれたのだから」と、すべてのお客様を大歓迎で受け入れてしまいがちです。
しかし、過度な値引きを要求してくる方や、横柄な態度で理不尽なクレームを言ってくる方まで「神様」として扱ってしまうと、どうなるでしょうか。
現場で対応するスタッフの精神はすり減り、モチベーションは地に落ちてしまいます。さらに深刻なのは、そうした「合わないお客様」の対応に時間とエネルギーを奪われることで、本来一番大切にしなければならない「自社を愛してくれている優良なお客様(ファン)」へのサービスが手薄になってしまうことです。
デジタル発信は、最強の「フィルター(関所)」になる
すべての人に好かれようとする商売は、結局誰からも深く愛されません。ここで役に立つのが、ホームページやブログ、SNSといったデジタル発信の「フィルター(関所)」としての機能です。
自社のホームページに、自分たちの強みだけでなく、「私たちがやらないこと」や「こういう方にはご満足いただけないかもしれません」というスタンスを勇気を持ってハッキリと明記するのです。
たとえば、こだわりの素材を使う工務店であれば、
「私たちは、10年後のご家族の健康を第一に考えて家づくりをしています。そのため、『とにかく安く、早く建ててほしい』というご要望にはお応えできません。その代わり、一生に一度の家づくりにじっくりと向き合いたい方には、妥協せず全力でお供します」
と宣言します。
「断る」ことで、自社の価値はさらに高まる
このようにデジタルの場でスタンスを明確にしておくと、価格やスピードだけを求めるお客様は「ここは自分とは合わないな」と、問い合わせる前に自然と離れていってくれます。
つまり、デジタル集客とは「たくさん人を集めること」だけでなく、「自社の価値観に合わない人を、角を立てずに事前にお断りすること」でもあるのです。
事前のフィルターが機能し始めると、問い合わせの「数」自体は減るかもしれません。しかし、残った問い合わせはすべて「御社のそのこだわりが好きだからお願いしたい」という、相見積もりゼロの『濃い見込み客』ばかりになります。
勇気を持って手放したスペースに、本当のファンがやってくる
売上を逃す恐怖から、すべてのお客様を抱え込もうとするのをやめてみてください。
「合わないお客様」を勇気を持ってお断りすることで生まれた時間とエネルギーの余白は、必ず、あなたの会社を本当に必要としている「理想のお客様」で埋まっていきます。
自社のスタッフの笑顔を守り、既存のファンに120%のサービスを提供し続けるために。デジタルというフィルターを使って、「誰に売らないか」を今日から明確にしてみませんか?
このコラムでは、WebやSNSが苦手な方にもわかりやすく、集客につながる考え方や実務のヒントをお伝えしていきます。青森・八戸をはじめ、地域で事業を続ける方にとって、少しでも前向きな一歩につながればうれしく思います。


