育成能力の高さは付加価値としてアピールできます
私の母は84歳。少々体力的にも気力的にも劣化が進んでいるので、
定期的に、支援のため実家に立ち入っています。
今日は、母の買い物サポートの日でした。
2か所の店舗を回ったのですが、
1店舗目の雑貨などを販売するチェーン店でのコト。
熱心に、言われた仕事をこなすアルバイトのAさん。
台車に、売り場に出す商品を載せて、デン!と、その売り場前に横付け。
そりゃぁね、出しやすいとは思います。
自分の体を動かすことなく、品出しは進むと思います。
でもね、お客様は、そのコーナーで、見たい商品(そのあと購入)があるわけですが、
頑として動きません。
というのは、気づけていないのです。
お客様が、何を見ているか、お客様の方を見ていないからです。
一生懸命、自分が出す商品だけを見つめ、出す場所だけを見ているからです。
この場合、体感でお客様の発する”あなたが邪魔”という気配を感じなければ
ならないのですが、
野生の勘?もないようです。
そして、極めつけが、
自分が商品を出し終わった台車を押して、次の場所に移動するため、
台車の前にいたお客様を移動させたのです。
しかも、無言の圧力で・・・
はぁ~って感じです。
そりゃね、あなたの仕事は、商品出しです。
が、あなたは、サービスを売る業界のアルバイトなのです。
お客様が第一だとか第二だとかの順位ではなく、
お客様が買い物をしやすい環境を提供するのも、サービスの一環なわけです。
それができるから、サービス業なのです。
という教育を受けていないのですね。
あまりに目に余ったので、
「あなたはアルバイトさん?」と声をかけ、
「はい。」
「あのね、お客様に移動していただきたいなら、『申し訳ないのですが、ご移動いただけますか?』と
声がけをするか、自分が違う移動の仕方をしないとね」
と、伝えておきました。
「すいません、すいません。アルバイトなので・・・」って、
もうね、言い訳にもならないのです。
ちゃんと教育しておけよ~!って思うのです。
こういう場合ね。
このアルバイトさんも、自身失くしちゃうし、
お店の教育体制に疑問を呈しちゃうし、
だれも「得」も「徳」をすることがないわけです。
サービス業って、大変な業界だと思います。
思い違って、客が一番偉い!的なクレームもあるしね。
環境を常に整え、接客に気を配らなければなりません。
たいへんな仕事ですが、
だから、人間力は、いちばん鍛えられる素敵な仕事だと思います。
わたしのファーストキャリアは百貨店の販売員でした。
徹底的に、サービスが何か、相手目線が大切、
思いやりを行動で示すのがマナーって、教育を受けたおかげで、
指導する側に立つことができるようになりました。
発想が大事、思いやりが大事、接客に型なんかなく、一人ひとりに寄り添うことの
大事さを教えることができるようになりました。
イマドキの若い人たちは、
自分を大切に生きる教育を受けていますが、
サービス業でアルバイトとはいえ、仕事をするなら、
相手目線、相手への配慮、相手への尊敬を覚えなければなりません。
それは、決して、自分軸をなくすことではなく、
自分軸があるからこそ、できることなのですが・・・
今の教育って、中途半端なのかな?
自分だけを大事に、自分を中心に据えているから、
まったくサービス業に不向きな個性だけが延びて行ってしまっているように思えます。
人間力とは?
論理的思考性も必要だし、
俯瞰的に全体を把握する力も必要です。
人間関係形成力も必要だし、
共感力もあった方がいい。
ほんとうに幅広い能力が必要な力を
どう身に着けるか?
方法論はいくつもあると思いますが、
サービス業界で仕事をすれば、少なくとも、経験しないよりは伸びると思います。
向き不向きという捉え方ではなく、
Visonをもって、この業界で仕事をするなら、
こんなにいいことはありませんが、
安易に、”仕事があるから”、”雇ってくれたから”・・でつく仕事ではないように思います。
このアルバイトさんには、答えだけを与えてしまい、
考え方を教えていないので、
身につくことは、「お客さんに怒られた」だけだったと思いますが、
これを機に、なぜ怒られたんだろうと疑問を持ち、
学習のきっかけになってくれたら、嬉しいなぁと思います。
新年早々、おせっかいに答えを与えるという指導を、
求められもしないでやっちまった!のでした。



