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加藤武範

医療と介護の架け橋になる、リハビリと介護支援の専門家

加藤武範(かとうたけのり) / ケアマネジャー

合同会社福寿想

コラム

認知症の母 逝去

2023年4月6日 公開 / 2023年6月27日更新

テーマ:高齢者 介護 問題

コラムカテゴリ:くらし

令和5年3月、有料老人ホームでお世話になっていた母親が逝去しました。82歳でした。
死因は、急性大動脈解離…ほぼ即死だったようです。
施設の方は、「前日は少し調子悪くて、いつもなら食堂に出てくるのに、部屋で横になっていた」との事でした。アルツハイマー型認知症の母は、自分の体調の変化をうまく伝えられなかったのだと思います。仕方のない事です。
いつかはお別れの時が来ることは、理解していましたが、さすがに急過ぎて心の準備が追い付かないというのが正直な気持ちでしたが、ひと月が経過して、少しづつ母親がいなくなったんだな…と実感が湧いてきています。
私は、一人息子で、自分で言うのも何ですが、本当に両親に大切に育てられた…と実感しています。子供~学生の頃は、それがうっとおしかった時期もありました。そういえば、小学生の時、少年野球クラブの仲間に、「過保護」とからかわれた事を急に思い出しました!その時は「カホゴ」の意味が分からなくて、親に聞いた気がします。あの時、両親はどう思ったんでしょう???

母の手

母は、本当に一生懸命、愛情を注いでくれ、必要以上に息子の事を心配していました。未成年の頃の私のわがままは、すべて聞き入れてくれた…そんな気がします。自分も人の親になって、その気持ちが少し分かるようになってきました。孫ができてからは、これまた、息子以上に孫たちを可愛がっていました。「孫は責任ないから、いい」というのが口癖でした。じいちゃん、ばあちゃん、私たち夫婦、孫二人、じいちゃんが早逝したので、6人の生活は2年でしたが、5人の生活は15年(うち3年は施設にいましたが…)とても幸せな人生だったと思います。告別式の司会の人に、「おばあちゃんの作った料理で思い出に残っているのは?」と聞かれた孫(私の娘)は「煮物…」と泣きながら答えていました。私は、ぜんまい煮物、高菜のめはりすし…季節になると、旬のばあちゃんの料理を次々と思い出してくるのかな…
そういえば、分葱の酢味噌和えが急に食べたくなって、昨日、分葱買ったな…



そうこうしているうちに、先週、母が生前かわいがっていた愛犬(正月に迷子になったゆうちゃん)もこの世を旅立ちました。
「ゆうちゃん、うちの番犬?として、よく頑張ったね。ばあちゃん、向こうで徘徊しているかもしれないから、ばあちゃんを見つけて、天国に導いてあげてください。よろしくお願いします。息子が生まれる一年前に生まれて、子供たちとずーっと一緒に育ってきたね。門を開けると、いつも迎えに来てくれたのに…寂しいよ。家族の一員だったね。本当に有難う!」
私と娘(春休み中)に看取られながら、彼も16年の犬生を終えました。

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