【IT・システム業】第1回:IT・システム業が売上を120%へ増加させる仕組み|営業力再構築「4要素」実践論
目次
はじめに:なぜ「営業スキル」が求められるのか
- 「購買力の高い顧客を選定しても、競合に負けてしまう...」
- 「機能や商品提案だけでは、他社との違いを伝えられない...」
- 「自社の強みを伝えても響かない感じがする...」
多くのIT・システム企業の現場で、このような課題に直面しているのではないでしょうか。
近年のIT・システム業の営業は、システム導入や商品提案だけでは競合と差別化できない時代に突入しています。
様々な商品・サービスが存在するなかで、競合との「違い」を明確化し、自社へファン化(共感)させ、顧客に「選ばれる」存在になることが求められています。
差別化の重要性
- 商品だけでは差がつきにくい今、顧客がIT・システム企業を選ぶ理由は「他社にない付加価値の提示」に集約されます。
まず「差別化の軸」を定義し、その優位性を武器に重点領域へ踏み込むことが、成果につながるのです。
IT・システム業の営業における「差別化」のポイント
差別化は、大きく二つに分けて考えることができます。
① 商品・サービスとしての差別化
これは、「SaaS・クラウド製品、ソフトウェアライセンス、受託開発、運用保守、セキュリティ、データ連携・API、DX支援」など、提供する商品やサービスによって差を生み出すものです。
商品・サービスの強み理解 : 提供するサービスに優位性が明確であれば、ヒアリング、価値づけといった活動を一貫したストーリーで展開できます
しかし、比較表が提案書に入ってはいるが…
- 細かい機能、性能、サービス等の違いは分からない…
- なんとなく自社は安いと認識しているが、他社の価格を知らない…
- 自社の商品・サービスが顧客の何を解決できるのかが明確になっていない…
- 「他社よりも何が優れているのか?(優位性)」
- 「それを証明するものはあるのか?(根拠)」
- 「それによって、顧客は何を得られるのか?(ベネフィット)」
- 「最後に、一言で他社との違いは何か?(パッケージ)*価格以外」
ということを言語化できるかどうか、が商品・サービスの差別化を表します。
② IT・システム企業としての差別化
これは、「営業プロセス」や「担当者のスタンス」、「組織の体制や姿勢」によって他社と差をつけることです。
例えば、
- 伴走型支援 : 単なる製品説明にとどまらず、顧客課題の特定から解決策の設計・実行支援までを伴走するプロセス。
- 経営パートナー : 顧客企業の経営者と共に未来を描くスタンス。
- プロフェッショナルな視点 : 業界動向や他社事例を踏まえた課題提起。
など。
この二つを明確に分けて言語化し、顧客に伝達することが重要です。
差別化が「どこにあるのか」を整理することで、営業活動全体を逆算的に設計でき、成果の再現性が高まります。
これにより、サービスが「どこのIT企業も同じ…」から「この企業・担当者だから頼みたい」に変わります。
差別化を整理・言語化・仕組み化する具体的手法
差別化を実現するためには、以下のプロセスが有効です。
整理(自社の強みを洗い出す)
自社の商品ラインナップ、サービス提供領域、強みと弱みを洗い出します。
その際に「競合比較表」を用いると効果的です。
- 例えば、成長支援、業界知見、組織文化といった観点ごとに、自社と競合を比較評価します。
- 単一の強みでは劣勢でも、複数の要素を掛け合わせることで相対的な優位性が見える場合があります。
言語化(顧客に伝わる言葉に変換する)
調査結果を顧客に伝わる言葉に置き換えます。
その際には、以下の4つのポイントを意識します。
比較材料提示:
- 「一般的には〇〇ですが、当社は△△という特徴があります」のように、他社との違いを明確にします。
メリット訴求:
- 「当社の〇〇という特徴は、御社にとって□□のような良い点があります」と、顧客にとっての具体的なメリットを伝えます。
パッケージ化・事例:
- 「当社は“○○”の5ステップで課題解決を支援します」のように、一言で伝わるテーマでサービスをまとめ、具体的な事例を交えて話します。
根拠明確化:
- 「当社の〇〇という特徴によって、皆様にご満足いただいておりますが、実際に、『〇〇』という調査結果も出ています」と、客観的なデータで信憑性を高めます。
仕組み化(営業プロセスへの組み込み)
仕組み化の事例としては、
- 初回アプローチで差別化要素を提示するトークスクリプト作成
- ヒアリング時に差別化要素に紐づく質問を設定
- 提案書フォーマットに差別化メッセージを必ず盛り込む
などですが、実際の営業活動の中では「汎用性があり、自らの言葉で表現される仕組み」として定着させることが重要となります。(画像参照)
まとめ:セールスフローの次に差別化が重要
重点顧客にリソースを集中するだけでは十分ではありません。
具体的に何をすればよいかを明確にするうえで、「標準化されたセールスフロー(前回コラム)」と「差別化された提案姿勢」の言語化によって、初めて成果の再現性と持続性が生まれます。
次回は「営業スキル|プロの立場確立編」を取り上げ、成果を上げるための具体的なスキルセットを解説します。
株式会社バリュー・コア・コンサルティングのご紹介
私たちバリュー・コア・コンサルティングは、成果創出型の日系総合経営コンサルティング会社です。
私たちは、机上の空論ではない、現場に根ざした実践的なコンサルティングで、IT・システム業の営業力強化と持続的な成長に貢献します。
お客様の組織が抱える本質的な課題を深く理解し、最適な解決策をオーダーメイドでご提供します。
まずは、お気軽にご相談ください。
コンサルティングサービスのご案内
- トップライン・アプローチ: 営業や紹介における「勝ちパターン」の仕組みを構築し、組織全体の営業力底上げを目指します。
- 組織価値の最大化: 経営計画や戦略立案、人事評価制度の構築、理念の浸透などを通じて、組織全体の価値を長期的に向上させます。
- 実行支援と人材育成: ワークショップ形式の研修やロールプレイングを導入し、トップセールスの思考を言語化・標準化することで、現場メンバーのスキルアップを支援します。
お客様の組織が抱える本質的な課題を深く理解し、最適な解決策をオーダーメイドでご提供します。
まずは、お気軽にご相談ください。
IT・システム業支援事例: 【IT・システム業界】顧客売上をV字回復― システム会社の”アップセル”と顧客の"売上回復”支援
▼ 研修時の感想・気付き(ワークショップ型研修)
研修受講後アンケート
本コラムの内容に関して、さらに詳しく知りたい、自社の課題について相談したいとお考えの方は、ぜひ一度、無料相談をご利用ください。
お客様の課題を丁寧にヒアリングし、最適な解決策をご提案します。
【会社案内・サービス概要資料】をすぐにご覧いただけます
当社の特徴や提供サービスをまとめた「会社案内・サービス概要資料」と「無料相談のご案内」をご用意しています。
「会社案内の資料」はフォーム入力なしで、すぐに内容をご確認いただけます。
ご検討中の企業様へ(1)|VCCの会社案内・サービス全体像ダウンロード
▼無料ダウンロードはこちら(フォーム入力なし)
「会社案内・5つのサービス」PDFを ”今すぐダウンロード” する
※ パスワード「 VCC2025 」を入力してください
ご検討中の企業様へ(2)|無料相談(予約制)のご案内
弊社(株式会社バリュー・コア・コンサルティング)では、以下5つのサービスを提供しております。
- 総合経営コンサルティング
- 勝ちパターン構築プログラム
- ワークショップ型 リアル研修プログラム
- ワークショップ型 eラーニング型 研修プログラム
- 講演・セミナー 開催
取材のご依頼や各種サービスに関するご相談・ご質問などに関し、『無料でご相談(オンライン)』をお受けしております。
以下フォームより、お気軽にお問い合わせください。
▼無料相談 予約URLはこちら
>無料相談(WEB)の日程調整をする






