年始の目標を立てた人のうち80%が2月半ばまでに脱落している
「マニュアル化」「標準化」をしたのにすぐに内容が陳腐化し、
内容が現場にそぐわない内容になってくるとやがて使われなくなり、
いつの間にか多大な労力をかけて作成したマニュアルが無用の長物になっている。
ありがちな話だと思いますが、そんな状態に陥っている企業にお勧めしたいのは
「変化の仕方の標準化」です。
顧客の変化を察知し、先手をうつことが必要な時代になり、
「形の定着」ではなく「変化の定着」が必要になってきています。
「変化の定着」とはどういうことでしょうか?
「変化の定着」とは、成長し続けることに他なりません。
自分を成長させ、部下を成長させ、チーム力を上げて
新たな成果を生み出していく営みは、冒険に似ています。
例えば、宝を探すために冒険に出る際に、
どのようにすれば宝にたどり着けるのかは、
宝を見つける瞬間までわかりません。
人は出来るようになってしまえば当たり前のことも、
出来る前にはどうなれば良いか、どうすれば良いか分からないものです。
そのような状況の中で、お宝の姿をイメージし、
たどり着くための道を探し続けることは冒険と同じではないかと思います。
では、この冒険を成功させるために何が必要になるでしょうか?
「ドラゴンクエスト」とか「ファイナルファンタジー」という
ロールプレイングゲームでイメージすると分かりやすいでしょうか?
例えば、絶対に必要になるのは「地図」です。
今どこにいて、周辺に何があるのかが分からないと、
正しい道を進んでいるのか分からず不安になるでしょうし、
闇雲に歩き回っても疲れるだけです。
仕事においては、「課題リスト」「アクションプラン」が地図に相当しますし、
身につけるべきことを整理した「スキルリスト」のようなものも地図にあたります。
スキルリストが全て○になればお宝にたどり着けるとは限りませんが、
少なくとも「どこをめざして、何をクリアすべきか」
が分かれば不安は減少し、歩みやすくなります。
ここで「この辺りに宝があるよ」という情報が加わると目指す意欲が湧いてきます。
全く進む方向が分からない時でも、
「ここにあるかもしれない。ここを目指して進もう」と、
目的地を決めることは冒険の必須条件です。
「今どこにいるのか」「どこを目指すのか」
「そこまでにどれだけの峠や山を越え行くのか」
「そのために限られたリソースでどうやりくりするのか」
そんなことを整理することを「計画」と言います。
もう一つ必要なものをあげるとしたら何でしょうか?
それは「仲間」ではないでしょうか?
一人で歩むのではなく、仲間と知恵を出しあいながら進んだほうが、
宝を探せる確率は上がります。
単純にチームを組んだだけでうまくいくとは限りませんので、
どのような仲間との関係性があれば良いか、
どのようなチーム環境になれば良いのか、ということを考えて、
成功しやすい状態を作ることも必要でしょう。
実際に、冒険に疲れることはあります。
時には、「宝なんて本当はないんじゃないか?」と思える時もあるでしょう。
そういう時、勇者はどうするのでしょうか?
勇者は街で休息し、食事をとって体力を回復するだけでなく、
武器の手入れをし、次こそは進めなかった秘境に踏み込めるように準備をします。
情報を集めなおし、再び旅立てる準備をします。
それでも情報が見つからず、行き詰まった時は、
少しは遊んだり、息抜きもするでしょう。それも必要なことです。
再び挑戦できる状態に自分を持っていくためには、
多くの人と話をすることが一番なような気がします。
そういう意味で、「話し合える場」を持つことは冒険を成功させる必要条件だと考えます。
「変化を定着させる(冒険を成功させる)」ためには、
「地図を描く」「仲間と話し合う」など、必要な行動があるということです。
マネジャーとして、冒険に行き詰まったメンバーに気がついた時には、
一度立ち止まって現在地を確認させたり、
情報を提供して目的地を設定できるようにしてあげることが必要になります。
マネジャーでなくとも、冒険に行き詰まっている仲間を助け、
再び挑戦できるように互いにサポートできる組織作りを目指して欲しいと思います。
(つづく)
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ペネトラ・コンサルティング株式会社
代表取締役 安澤武郎
公式サイト:http://penetra.jp/
お問合せ: info@penetra.jp
著書:『壁をうち破る方法』はこちら
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