平成22年における、就職を目的として在留資格認定証明書交付状況
外国人と一緒にビジネス!!番外編 フリーランスのネイチャーガイドは?
もしも、ネイチャーガイドで活躍している外国人、目指す外国人がいたとして、
フリーランスで、在留資格「技術・人文知識・国際業務」を得られるか?
インバウンド(訪日外国人)の人達が多いです。
最近は、コト消費と言って、観光地を巡るだけではなく、体験型の旅行をしたい、
というインバウンド(訪日外国人)の人達も増えているようです。
定番の観光地へ行っての観光だけではなく、
(初回はそれで良くても、2回目以降は・・・、または、最初から・・・)
自然や文化を体験する、いわゆるアドベンチャーツーリズム中心の旅行です。
それで、このようなインバウンド(訪日外国人)の人達が多くなれば、ガイドが必要になり、
外国人も職業としてガイドになりたい希望者もでてくると思います。
勿論、既に活躍している外国人もいると思いますが、このページでは、
フリーランスのネイチャーガイドは、在留資格「技術・人文知識・国際業務」を得られるか?
を考えてみたいと思います。
尚、Greenfield編集部の記事、キャリアデザインの記事、日本経済新聞の記事を引用しています。
そもそも、なぜフリーランス?ですが、
勿論、法人などとの労働契約もあるでしょう。
でも、労働契約だと通年になるように思います。
季節的なガイド需要もあり得るので、法人などからの委任契約、
それとインバウンド(訪日外国人)の人からの直接の委任契約
も考えられると思ったからです。
まず、普通の観光旅行と違うの?があると思います。
アドベンチャーツーリズムの定義としては(明確な定義はないようですが)、
1 自然
2アクティビィティ
3 文化
の要素のうち2つ以上の要素で構成される旅行や観光です。
イメージとしては、トレッキング、登山、異文化体験など幅広いです。
日本国内では、まだまだ浸透しておらず、むしろ海外諸国が浸透しており、
今後は、そういった国々の多くの人が日本国内に目を向ける可能性はあると期待されています。
浸透していない理由として挙げられるのが、「環境保護」が重視されているからのようです。
「環境保護」はとても大事なことで、自然を観光に生かそうという発想よりも、
保護を重視して、各種の法律で規制しています。
また、各省庁・都道府県・市町村との調整や権利関係も複雑だったりして、
結果として、自然を生かそうと何かやろうと思ってもハードルが高いようです。
例えば、日経新聞の記事では、
「林道にサイクリングコースを作る場合、国有林、県有林、私有林など所有者が多岐にわたり、
複数の管理者への問合せ、役所からの許可などが必要」
旨が掲載されていました。
ですので、まだまだマーケットも小さく、ルールやガイドも未整備なようです。
日本では、携わる事業者も全国で統一した登録や許可制度が無いみたいで、
ルール、定期講習、訓練実施は事業者任せのようです
(地域ごとに地方自治体などが設けているでしょうが)。
また、ガイドも検定や指針がなく、携わる事業者が育成しているみたいです。
ちなみに、「通訳案内士」という国家資格があることは知られていますが、
有償でインバウンド(訪日外国人)の人達の通訳案内する業務独占の資格でしたが、
今は、名称独占になっているみたいで、業務独占や業務上必置の国家資格がないようです。
海外では、ガイドや事業者の育成や義務付けはどうしているか?ですが、
スイスではガイドの資格があるらしく、ガイドにはトレーニングの受講を義務化しているようです。
また、ニュージーランドでは、事業者に安全監査の合格と登録を義務づけているようです。
ちなみに、日本では、通訳案内士以外のガイドとして、山岳ガイドがあります。
山岳ガイドは、山での事故を防ぐために、登山客を安全に目的地まで案内するのが仕事です。
一歩間違えば滑落や遭難など命に係わる恐れもある登山客の命を預かる責任ある仕事であり、
もちろん自分の安全も確保しなくてはならないため、山に対する知識や登山の実績が必須です
(キャリアガーデンの記載より)。
その他はあるのか?ですが、検索してみるとネイチャーガイドというガイドがあります。
Greenfield編集部の記事を引用しますが、
ネイチャーガイドとは?
山岳ガイドとは違い、
山道案内をするだけではなく、その土地の自然環境や歴史などを紹介しながら、
季節に合ったアクティビティを盛り込んだツアーを企画、運営、
山や川、海などのアウトドアフィールドで、安全に楽しく遊ぶための企画や案内をする仕事です。
その土地の自然環境を活かし、
旅行者にハイキング、トレッキング、トレイルランニング、
サイクリング、カヌー、クロスカントリー、ダイビングなど、
季節に合わせた様々なアクティビティを提案し、自ら指導もします。
また、現地の植物や野生動物、歴史なども知り尽くしていて、旅行者に紹介します。
ただ遊ぶだけでなく、その土地への理解を深めてもらう案内人の役割も果たしている、
とのことです。
例えば、
世界遺産の屋久島、北海道の知床や、上高地などの人気の山では、
こうしたネイチャーガイドが多く活躍し、
屋久島なら、縄文杉を見たい、カヌーやダイビングをしたい、
スピリチュアルな場所に行きたい、
ナイトハイクをしたいなど旅行者のリクエストに応え、独自のツアーを組んでいるそうです。
このようなツアーなので、
アドベンチャーツーリズムが普及している欧米やオーストラリア、ニュージーランドの人たちが、
日本に目を向ける可能性は大きいです。
そうすると、「日本でガイドの仕事をしてみたい」と考える外国人、
そのような外国人と一緒にビジネスをしたい、インバウンドの目玉商品にしたい、
と考える人・法人も出てくると思います。
外国人が、いきなり日本国内で、英語が通じるからと、
インバウンド(訪日外国人)の人達向けビジネスをしたいと考えても、難しいと思います。
まず、前提として、日本語をある程度修得し、
地域で活動するのであれば、地域の地方自治体や団体で学び、
その地域に根差した文化等やアウトドアに関して知識を習得、技術を身につけたりする必要があると思います。
それ以前に、あるいは、それと同時に、国内や海外の大学、日本の専門学校で、
地質、動物、地形、植物、昆虫、アウトドアスポーツ、日本の宗教、日本の歴史と文化、
美術、民俗、コミュニケーション能力、企画能力などは履修したほうが良いかもしれません。
そして、
旅行会社や観光協会などの団体と直接労働契約を交わした方が、生活が安定するので、
出入国在留管理局から、在留資格「技術・人文知識・国際業務」の許可を
得られる可能性があるかもしれません
(仕事をするうえで上記のような関連していると考えられる科目を履修し、
その仕事をしている日本人と同等の報酬を得ることも必要)。
しかし、ガイドという仕事柄、季節要因などで労働契約を交わせない可能性があります。
通訳案内士のようなガイドの人たちは、フリーランスが多いとの記事を目にしますが、
同様に、フリーランスで在留資格「技術・人文知識・国際業務」を目指すことになります。
ツアー商品
顧客紹介ルート
ウェブサイト・マッチングサイト・SNSなどのインターネットからの集客方法
繁忙期と閑散期の行動計画
売上げ見込み
等の計画書や裏付け資料を集め申請する必要があると思います。
フリーランスのみならず、法人などと労働契約を交わしても、
年間を通じて、安定的な仕事、安定的な収入があることが望ましいので、
閑散期に売り上げが立たないと、出入国在留管理局の審査上、
マイナスポイントになる可能性があります。
その場合は、ガイドの知識を活かした、講演などの周辺の仕事も考えたほうが良いかもしれません。
私見ですが、フリーランスでの在留資格「技術・人文知識・国際業務」は、
認められるハードルは高いので、雑な申請にならないように丁寧な書類構成にしたいものです。
あと、労働契約を交わせなくても、
旅行会社や観光協会などの団体に協力してもらったほうが良いですし、
日本人のビジネスパートナーであれば、ビジネスや申請に協力することも必要不可欠です。
参考URL
訪日旅行者(インバウンド)向けの旅行業の登録や通訳案内について
https://mbp-japan.com/tokyo/orimoto/column/1355792/
外国人と一緒にビジネス!!働く在留資格「技術・人文知識・国際業務」を中心に
https://mbp-japan.com/tokyo/orimoto/column/5119428/