タイに和風のテーマパーク、メルマガ第178回、2019.5.1発行
メルマガ第212回
2022.6.1発行
<2002年(平成14年)10月創刊>
行政書士の折本徹と申します。
6月になりました。
真夏日もあると思いますが、梅雨入りをしますね。
体調管理が大変かと思いますが、気を付けてお過ごしください。
マスク着用の緩和も推奨されていますが、まだまだ予防は必要だと思っています。
依然として、ウクライナが大変で、長引きそうな雰囲気です。
多くのウクライナの国民もロシアの国民も戦争を望んでいないと思うので、
一日でも早く終わることを祈っています。
「日本に在留しているウクライナのみなさんへ」https://www.moj.go.jp/isa/support/fresc/ukraine_support.html
今年も、時期に関係なく(古くても)、新聞・雑誌・書籍に掲載された、
外国人にまつわる内容で、興味深い記事を紹介・簡単なコメントや、
このメルマガは、平成14年(2002年)の10月から発行しているので、
過去と現在は、どのように違ってきているのか、の視点で書きたい、
とも考えています。
感染拡大防止に伴う情報
外国人生活支援ポータルサイト
http://www.moj.go.jp/isa/support/portal/index.html
既に、短期滞在ビザで、
「ビジネス目的の訪問」と「日本人または永住者の2親等内への親族訪問」
は認められていて、入国者もいるようですが、
6月10日から「少人数グループの観光目的での入国」も認められそうです。
5月24日より団体客の実証実験を開始。15ツアーで千葉県など12県が
約50人受け入れ。人数は1ツアーあたり4人以下。滞在期間は4泊5日-7泊8日。
旅程は旅行会社が管理をして添乗員付きのようです。
残念ながら、滞在中に感染者がでてしまい、グループの他の人たちも施設待機となり、
旅行は中止になりましたね。
開始してしばらくは、上記のような感じになるのでしょう。
尚、観光客については、下記の「青グループ」の国・地域に限定のようです。
そして、空港での検査対象除外の人も増えそうです。
陽性率の高さによって、国、地域を「青・黄・赤」の3つのグループにわけるようです
赤グループ
入国時検査と自宅などで待機
黄グループ
3回のワクチン接種で入国時検査と自宅待機などが不要。
逆に言えば、3回のワクチン接種をしていない場合は、検査と待機が必要になりますね。
青グループ
入国時検査と自宅待機などが不要
コロナ以前に観光目的での入国が多かった中国・香港・台湾の人たちは(青グループ)、
住まいの国・地域でも、ゼロコロナ対策のような感染対策をしているので、
動向が気になります。
また、添乗員付きの旅行なので、感染対策などのガイドラインも公表されるようです。
ですので、自由行動時間は少ないかもしれませんね。
「婚約者を呼んで、日本で結婚手続き」目的での
短期滞在ビザの発給は、
個人の自由行動が前提だから、
まだ認められそうもないので、待つ必要があると考えます。
外国人婚約者の2親等内の親族(日本人または永住者)に、
招へいしてもらって、会う機会をつくる、とした方がよいでしょうね。
水際対策に係る措置
https://www.moj.go.jp/isa/hisho06_00099.html
新型コロナウィルス感染症で困っている人向け
https://www.moj.go.jp/isa/content/001322500.pdf
入国制限について
https://www.moj.go.jp/isa/content/001347329.pdf
新型コロナウィルス感染症に関する水際対策の強化に係る措置について(外務省)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/ca/fna/page4_005130.html
動画の配信
現在、動画配信のテストをしています。
国際結婚の手続きの話。
国際結婚を考えている人、国際結婚をしている人の知的好奇心を満たします。
http://mbp-japan.com/tokyo/orimoto/column/5084001
本題
先月は新聞などの報道で、
牛丼チェーン店「吉野家」が、
外国籍を理由に、学生の就職説明会への参加を断っていたことが報じられました。
当事者となった学生は、不快な気持ちにさせられ、ショックを受けたと思います。
記事を読むと、
「吉野家」の採用側は、慎重さが欠けたことが原因だと思います。
断った理由として、
「就労ビザの取得が難しく、内定になっても入社できない可能性がある」旨だそうです。
しかし、ホームページには、「外国人社員の積極的に・・・」みたいなことが記載されていたそうで、「矛盾している」という感想をもった人もいるようですし、
また、学生の氏名がカタカナだったので、外国籍と判断されたのではないか?
旨が報じられていました。
なぜ、こうなったのか?を個人的に推測してみたいと思います。
見当違い、読んでいて不快な気持ちになるかもしれませんが、ご了承ください。
近年、牛丼チェーン店、ハンバーガーチェーン店、ファミリーレストランなどの
飲食業で就労する外国籍の人の在留資格の種類が多くなり、
企業内での対応に混乱が生じた
そして
就労する外国籍の人が増えたことに伴い、カタカナ表記を使用している人も増えはじめ、
それが目につき、カタカナ表記の氏名は外国籍という思い込みがあった
と勝手に推測しています。
飲食業に働く外国籍の人の在留資格は、思いつくだけで
・永住者
(日本で永住できる。就労制限はない)
・日本人の配偶者等
(日本人と結婚している、または、日本人の実子)
・永住者の配偶者等
(永住者と結婚している、または、永住者の実子)
・定住者
(主に、日本人の実子と結婚している、祖父母が日本人とその配偶者、
日本人の実子を扶養している、親が日本人と結婚している未成年・未婚の実子
など)
下記の場合、別途、資格外活動許可が必要になることもありますが・・・。
↓
・留学
(日本語学校、大学、専門学校に通っている)
・家族滞在
(就労などの在留資格を得ている外国人の配偶者と子)
・特定活動
(法務大臣が指定している活動をしている。
例えば、就職活動目的の人、ワーキングホリデー在留している人、
成年以降の入国してきた日系4世
在留資格「家族滞在」で入国・在留し、日本の中学及び高校の卒業者、
日本の大学を卒業しN1レベルの人が専門業務と並行して行う場合など)
留学生が就職活動で目指す就労の在留資格では・・・。
↓
・技術・人文知識・国際業務
(専門的な仕事。店舗内のホールや厨房の仕事は対象とされていない)
・特定技能1号
(指定分野がある。飲食業も指定されていて、ほとんどの仕事が網羅されているので、
入管当局は、飲食業での就労の在留資格を希望する人はこの在留資格にしたい、
と考えている様子)
があります。
多くの外国籍の人が対象になっていることがわかります。
ですので、「飲食業で外国人はけっこう働いているよね」
との印象があると思うでしょうから
「就労ビザ(在留資格)が取得できない」旨のコメントを読んで、
意外な気持ちになったと思います。
留学生は、就職する際には、在留資格「技術・人文知識・国際業務」を希望します。
理由として
留学生OB,OGがこの在留資格だから、
大学以上を卒業していると、専門職の仕事であれば転職が難しくない、
専門的な仕事を続けている限り、日本で安定して長く働くことができる、
本国に婚約者がいる場合、結婚して、在留資格「家族滞在」で招へいすることができる、
があるからです。
在留資格「特定技能1号」だと、
現時点では、取得者の多くは
上限が5年、家族帯同ができない、
転職は同じ分野ではないとできない、
異分野に転職する場合、在留資格変更申請をするため、認められるか不安がある
ので、個人的には、留学生は好まない感じがしています
(このあたりは、何かしらの法改正が待たれるところです)。
在留資格「技術・人文知識・国際業務」は、
店舗内の仕事に関しては絶対ダメではないのですが、
在留資格変更許可を得るのは難しいので
採用側がためらう理由の一つだと考えます
(例外として、それなりの規模の企業で、
日本人も含めた新卒者のOJTの一環で配属されるケースなど
は認められることがあります)。
他にも、飲食業の場合(ほかの分野も)、
不法残留者の就労や偽造在留カード所持者で不法就労することが散見され、
注意喚起を促されていることもあり、そのあたりも気を遣うところです。
就職前にどこかしらの場面で、国籍と在留資格を確認しなければなりませんが、
今回はどのような説明会なのか?わかりませんけど、
応募の段階では、聞きにくかったのかもしれません。
様々な在留資格で対応しているので、外国籍社員の登用に関しての
キャッチコピーというか、文章表現が難しいことはあると思います。
次に氏名がカタカナ表記ですが、日本国籍者でも名乗ることは可能です。
氏ついては、明治時代からの変遷があり、法務省のウェブサイトを見ると
1
明治3年9月19日太政官布告
平民に氏の使用が許される。
2
明治8年2月13日太政官布告
氏の使用が義務化される。
注 兵籍取調べの必要上、軍から要求されたものといわれる。
3
明治9年3月17日太政官指令
妻の氏は「所生ノ氏」(=実家の氏)を用いることとされる(夫婦別氏制)。
注 明治政府は、妻の氏に関して、実家の氏を名乗らせることとし、
「夫婦別氏」を国民すべてに適用することとした。
なお、上記指令にもかかわらず、妻が夫の氏を称することが慣習化していったといわれる。
4
明治31年民法(旧法)成立
夫婦は、家を同じくすることにより、同じ氏を称することとされる(夫婦同氏制)。
注 旧民法は「家」の制度を導入し、
夫婦の氏について直接規定を置くのではなく、
夫婦ともに「家」の氏を称することを通じて同氏になるという考え方を採用した。
5
昭和22年改正民法成立
夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、
夫又は妻の氏を称することとされる(夫婦同氏制)。
注 改正民法は、旧民法以来の夫婦同氏制の原則を維持しつつ、
男女平等の理念に沿って、
夫婦は、その合意により、夫又は妻のいずれかの氏を称することができるとした。
→日本国籍者同士を前提にしているので、国際結婚の場合は除かれます。
明治時代の初めころに、一般の人たちも氏を名乗り始めたのは知られていますが、
その当時は漢字が主でしょうから、それを受け継いで、
今も、漢字表記が多いのだと思います。
ですので、カタカナの氏名は、珍しいかもしれません。
日本人の氏でカタカナ表記になる例としては、国際結婚があります。
氏を同じにする必要はないのですが、
戸籍法第107条2項では、
外国人と婚姻をした者は、その氏を外国人配偶者の氏に変更することはできる、
また、婚姻の日から6ヶ月以内であれば、
家庭裁判所の許可を得ないで届け出することができる、
としています。
6ヶ月を超えてしまった場合は、家庭裁判所の許可が必要となります。
もともと、氏の変更については、家庭裁判所の許可を得ることが原則であり、
判断の際は「やむを得ない事由」があるか、ないか、となるようです。
しかし、表記については、
現状の戸籍制度は、日本語を使用していますので、変更した氏も日本語になります。
国際結婚の場合では、カタカナ表記が原則とされています。
尚、中国など本国でその氏名を漢字で表記する場合は 、
日本語として正しい漢字を使用する、となっているようです。
ですので、外国人配偶者の氏がSmithの場合は、スミスと表示することになります。
例えば、山田桃子さんという日本人女性が、
Smith さんという外国籍の男性と結婚した時
スミス桃子と戸籍では名乗ることができます。
戸籍と住民票の氏名は同じなので、住民票でも同じになります。
その後、二人の間に女の子が生まれ、マリアと命名し、戸籍に届けるとします。
夫婦間の実子で日本人女性が母なので、実子は日本国籍となり、母の戸籍に入るので、
母と同一の氏となり、スミスマリアになる可能性があります。
名前については、以下の通りカタカナの表記は可能です。
戸籍法第50条と戸籍法施行規則第60条から
1 常用漢字表(昭和56年内閣告示第1号)に掲げる漢字
(括弧書きが添えられているものについては、括弧の外のものに限る。)
2 別表第2に掲げる漢字
3 片仮名又は平仮名(変体仮名を除く。)
では、日本国籍の人と同様に
今度は、外国籍の人たちが、住民票などで公称でのカタカナ表記は可能なのか?です。
これも可能としています。
いわゆる通称名と呼ばれています。
外国籍の人たちは、在留カードや住民票の氏名は英語表記です。
住民票の場合は、通称名表記が認められていて、
その氏名は公の場でも使用することができます。
通称名が登録できるケースとして
日本人と結婚している人、日系人、通称名を有する外国人の子として出生した人
などが該当します。
上記のようなケースに当たらない人も、
社会生活で日常的に使用していることが証明できた場合
(この時点では私称ですが、既に勤務先で使用しており、給与明細などで証明できる等)は、通称名登録ができるとしています。
どのような人なのか?
例えば、外国籍の人で氏名が
BBBB CCCC AAAA EEEE FFFF DDDD
のように長い氏名の人もおり、そのなかにはカタカナで通称名を使用している人はいます。
余談ですが、国際結婚している外国籍の人で、
氏は漢字、名はカタカナでの表記は時折みかけますが、
漢字での通称名(例えば 佐藤愛)を使用している人もいます。
ですので、通称名使用の人は、全体として少なくない、と思います。
上記のようなことを採用側は実際に遭遇し、頭の中にしみ込んでいて、
氏名のカタカナ表記の名乗りは外国人、と思い込んでいた可能性はありますね。
でも、やはり慎重に対応する必要がありました。
以上は個人的な推測なので事実ではないかもしれませんのでご了承ください。
また、ご不快になられたとしたら、申し訳ありません、お許しください。
参考になるウェブサイト
住民票及び戸籍の附票について
https://www.soumu.go.jp/main_content/000533868.pdf
漢字置き換えルール例
https://www.city.nerima.tokyo.jp/kurashi/koseki/foreigner/gaiju01.files/kannjitikanrurureidaimokuari.pdf
最後まで、読んでくださり、ありがとうございました。
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何気に、19年目に入りましたので、今後も引き続きよろしくお願いします。
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ビザ・在留資格研究会 行政書士折本徹
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