メルマガ第118回、2013.12.1発行、新聞等に掲載された外国人にまつわる記事の話10
メルマガ第177回
外国人は、入国前に結核検査が義務付けられる? 2019.4.1発行
<平成14年(2002年)10月創刊>
行政書士の折本徹と申します。
3月は暖かい日が続きましたね。
4月並みの陽気の日もありましたし、桜も開花しました。
4月は、雨の多い時期でもありますので、晴れる日は大事にしたいです。
今年も、時期に関係なく(古くても)、新聞・雑誌・書籍に掲載された、
外国人にまつわる内容で、興味深い記事を紹介・簡単なコメントや、
このメルマガは、平成14年(2002年)の10月から発行しているので、
過去と現在は、どのように違ってきているのか、の視点で書きたい、
とも考えています。
前号で外国人の結核患者が増えているので、
入国前の検査を義務付けることを検討しているらしい、
を簡単に紹介しましたので、その続きです。
その前に、3月も外国人関連の記事が報じられましたので、
その一部を紹介します。
厚生労働省は、訪日客の治療費の目安を作成する、ことを発表しました。
観光旅行で入国する外国人が対象ですが、
日本の保険制度に加入できないので、
旅行中、病気やケガになっても医療機関へ行くのに躊躇しないように、
ということなのでしょう。
又、全国の病院へ外国人患者の受入の調査をしたところ、
半数の病院が治療したことがあり、
約20%に治療費の未収金が発生したことも報じられました。
(2018年10月の1カ月。1病院当たり平均で8.5件 平均42.3万円)
さて、結核検査について、入国前に義務づける、という話です。
現行では、外国人入国者全員に検査を義務付けることは難しいので、
罹患率の高い国を対象に、現地での事前検査を求めるとのことです。
結核の場合、感染しても発症しないこともあり、
「結核に感染している」という自覚がないことがあるようです。
ですので、
日本で言うところの「風邪かな」と思ってしまうのかもしれません。
検疫所でも、注意を払っているものの(サーモグラフィーによる検査)
なかなか見つけるのは難しいそうです。
実際に、一人が発症したため、
集団感染してしまったことも紹介されています。
例えば、技能実習生が発症し、同じ技能実習生に感染したケース
又、日本語学校生が発症し、学校内で集団感染したケース
です。
そして、罹患率の高い国に、現地検査を求めるとのことですが、
対象になっている国として
中国(10万人あたりの罹患率の推計値は、63人 2017年度のWHO調査)
フィリピン(554人)
ミャンマー(358人)
インドネシア(319人)
ベトナム(129人)
ネパール
です。
ただ、他にも高い国はあります。
カンボジア(326人)、インド(204人)、タイ(156人)
参考として
日本(13人)、米国(3人)、英国(8.9人)、オーストラリア(6.8人)
です。
尚、結核は、現在は、治療法がありますので、治る病気ではあります。
ビザの発給までの手順として、
3ヶ月以上の滞在を予定する人は、
在外の日本大使館・領事館へ査証申請をする前に
現地の医療機関で検査をして、
「結核を発症していない」との証明書を提出
を考えているようです。
ただ、現地の医療機関の検査と証明書発行が高額だと、
受検しないで、
日本への入国をあきらめてしまう可能性があるかもしれません
(ほかに、偽造の証明書を添付する心配もあります)。
3ヶ月以上の滞在を想定しているので、その場合の入国手順として、
在留資格認定証明書交付申請の可能性があります。
そうすると、日本国内に招へい人がいます。
(国際結婚であれば日本人の夫/妻、就労であれば会社の社長/人事担当者など)
招へい人は、申請する前に、相手に事情を伝え、
事前に検査を受けさせた方が良いでしょう。
そして、入国してからも、
定期的に結核の検査をした方が良いかもしれません。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
このメルマガも、平成14年(2002年)の10月から発行していて、
何気に、16年目に入りましたので、今後も引き続きよろしくお願いします。
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