日本で国際結婚する相手から「二重国籍なんだ」と言われた 他、メルマガ第224回、2023.10.1発行
行政書士が綴る国際結婚「フィリピーナに恋して」第120回
外国人パテシィエは日本で仕事できるの? 2014.3.1発行
行政書士の折本徹と申します。
最近は、暖かい日もあり、いよいよ春到来を感じますが、
まだまだ寒い日々が続くようです。
風邪をひかぬよう健康に留意してお過ごしください。
今年も、時期に関係なく(古くても)、新聞・雑誌・書籍に掲載された、
外国人にまつわる内容で、興味深い記事を紹介・簡単なコメントや、
このメルマガは、平成14年(2002年)の10月から発行しているので、
過去と現在は、どのように違ってきているのか、の視点で書きたい、
とも考えています。
先日、あるTV局のクイズ番組で、スイーツの特集を見ました。
お菓子の専門学校に通う学生さん達のグループが回答者になっていました。
学校を卒業したら、学んだ知識を活かして、スイーツの製造や販売する会社に
就職するのだろうな、と思いながら見ていました。
その学生さんたちの中に、女子留学生がいました。
まだ、年齢的には、20代の前半から中頃ぐらいの女性でした。
では、ずばり、パテシィエとして働けるのか?です。
調理の仕事になるのですが、在留資格は「技能」になります。
実は、要件が決まっていて、早い話が、外国料理でそれに従事する外国人です。
(料理の調理又は食品の製造に係る技能で外国において考案され、
日本において、特殊なものを要する業務に従事する者)。
外国人個人の学歴・職歴として
その外国料理に10年以上の実務経験を有する者
(外国の教育機関において、その料理の調理又は製造に係る科目を
専攻した期間を含む。タイ人の場合、別途取り決め)です。
わかりやすい例だと、カレーレストランとかフランスレストランですね。
メニューの中に、デザート等々でスイーツが入っていれば可能性はあるかもしれないけれど、それでも、外国料理に10年以上に実務経験は必要になります。
そうすると、可哀想なのですが、単に、お菓子の専門学校を卒業しただけでは、
パテシィエとして働けないことになります(日本人は働けます)。
物心ついたころ、本国で、テレビ又はインターネットで日本のパテシィエを主人公の
ドラマを見て、「日本に行って、パテシィエになりたい」と夢を持ち、
留学生として日本に入国してきた人達の夢をかなえてあげられないことになります。
実は、以前、調理関係の専門学校の先生と話す機会があり、
「何とかならないものだろうか」と言っていましたが、
現状では、パティシェの仕事に拘ってしまうと難しいです。
前回伝えた外国人美容師もそうなのだけれど(日本の美容師の専門学校に留学し卒業しても、美容師として仕事に就けない)、解禁されることを願うばかりです。
執筆者 注 2019年11月1日より
農林水産省の「日本の食文化海外普及人材育成事業」が、
日本料理以外の料理も対象になりました。
「日本の食文化海外普及人材育成事業」とは?
「日本食や食文化を海外で発信する料理人の育成」です。
日本食の調理実習で、調理の専門学校へ通学している専門学校生が、
卒業後、日本料理などの飲食の提供事業者にて上限で5年間働けますよ、
という制度です。
なぜ、この制度ができたのか?ですが、
調理の専門学校を卒業しても、調理の在留資格「技能」は得られないからです。
なぜか?ですが、
調理人は、外国で考案された料理での実務経験が10年必要だから、です。
・受入機関として、
日本料理店、料亭、そば・うどん店、すし店、お好み焼き、やきそば、たこやき店
他の飲食店、製菓・製パン小売業、旅館・ホテル・リゾート施設があげられています。
・調理の実習となり、実習計画を作ります。
どこが作るか?ですが、取組実施機関と受入機関で作ります。
・取組実施機関とは?ですが、調理師や製菓衛生師の養成施設などです。
いわゆる調理の専門学校です。
・どういう人が対象?ですが、
調理師や製菓衛生師の資格を得た人などなので、調理師や製菓衛生師の専門学校で卒業した人です。1つの事業所に2人までです。
・手順ですが、
1 取組実施機関と受入機関が作成した実習計画を農林水産省へ提出します。
2農林水産省が計画を認めます。
3 そうしましたら、出入国管理在留管理局へ在留資格の申請をします。
4 OKがでたら、調理実習として、働くことができます。
5 実習計画が終了します。彼/彼女の本国又は他の国で、
日本食及び食文化の普及活動をします。
在留資格「特定技能」と重なる部分がありますが、選択肢の一つになるのでご紹介しました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
引き続き、登録を継続していただければ、嬉しく思います。
このメルマガも、平成14年(2002年)の10月から発行していて、
何気に、12年目に入りましたので、今後も引き続きよろしくお願いします。
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