部下を持ったら考えましょう! 人を動かす、人を育てる とは?
【はじめに】
今日のテーマは私の実体験からのものです。
士業でも営業活動は今や欠かせない成功に繋がる重要アイテムです。
いろいろ知恵を絞っても思うように成果に結びつかない行動もあれば
今回の事例のように全く意図しない行動が大きな成果を挙げることもあるんです。
【きっかけは友人からの悩み相談】
学生時代の仲間との同窓会の中でとある旧友が悩みを口にしてきました。
概要は義理の父の告別式で自分が喪主として挨拶をすることになったが
生前の義父とはあまり接点が無く思い出も人となりも挨拶できるほどの
内容が無い、どうしたものかといった悩みでした。
当初彼は実の娘である嫁さんから過去のエピソード聞き出して
適当な作り話でやり過ごそうとしたようですが、肝心の嫁さんも
高校から親元を離れて暮らしていた為、何の助力にもならなかったのです。
【プラスの口コミの効果】
まあ行政書士の受ける相談事では全くないものでしたが
友人の悩みは放置出来ません、そこで以下のようなスピーチの下地を
アドバイスしたのです。
知らない人間の思い出は無理に語っても直ぐ底が割れる、
やはり義理の関係の喪主だからと口には出さずとも
彼にはマイナスイメージが付きまとうことになるのは必至です。
ならば、間接的に故人の人生を語ればいいのです。
という事で、嫁さんを主体とした挨拶をアドバイスしました。
これも概略ですが、自分には過ぎた嫁であること、
仕事人間の自分に今まで付いてきてくれ、子どもの世話は
全て嫁さん任せだったが立派な成人にまで育て上げてくれた。
全ては義父のおかげ、義父の完璧な子育てのおかげで
日本一の嫁さんに私は巡り合えた。
と言った内容でした。
最後の一行だけ故人に触れただけのスピーチでしたが
会場ではすすり泣きも起きたほどの「成功」だったそうです。
※自慢になりますが私としては提案した文面は
あくまでもたたき台、下敷きとして
当人がオリジナルを考えるようにとしたのですが、
結局そのまま丸パクリで使ったと後日白状しました!
参列者からの称賛だけでなく
波及効果として嫁さんからも大絶賛、子どもたちからも
尊敬の目で見られたそうで、三方すべてよし、の結果となりました。
これで一巻の終わり、と思ったのは私だけ
その後数か月して、同期のメンバーから似たような相談が入りました。
また感激した嫁さんも周囲に自慢話を広めたそうで嫁さんの人脈から
同じ様な相談が入るようになったのです。
相談内容は先に挙げた喪主挨拶や弔辞といったものから、
結婚式の際の仲人としての挨拶や部下の結婚式での祝辞迄、
「例文の作成」依頼が始まったのです。
アドバイスではなく、最初から完成分の依頼と言う形で…
今にして思えば、
いかにこの手の挨拶に苦労している方が多いのかを
今回の経験で改めて実感した次第です。
それにしてもこのプラスでの口コミの速さとその波及効果、
全く想像以上でした。
【終わりに】
実は開業当初に取り扱った本来業務ではない副業的な業務で
再就職、中途採用の際の履歴書の「代筆アドバイス」がありました。
ただ単に「この部門に従事し、会社に貢献しました」だけの文章ではなく
いつからいつまでその部門に従事して、実績をどの程度アップさせたのか?
あるいは新規開拓を何件勝ち取ったかといった具体的実績を多少オーバー目に
書くように指導し、その実績にしても馬鹿正直に記載するのではなく
仮に実績が前年割れでも予算は達成であれば予算達成の事実だけを、
逆に予算は未達でも前年実績を超えていればその事実だけを記載するようにして
印象度を高める工夫をすることをアドバスしたものでした。
決して嘘を記載する訳ではなく、事実の一つだけを強調するのです。
教育指導の業務に携わっていたのであれば
累計で何名に指導をしたのか、指導した部下の実績がどうだったか
そこ迄を記載することで指導力のアピールにも具体的が加わり
第三者にもわかりやすいポイントとなるのです。
あくまでも相手は第三者と言う点をアドバンテージとして自己PRをする。
当然のことですが、記載出来るだけの「実績」は必要ですから、
あとはその実績をいかに「差別化して表現出来るか?」が
採用の可否の分かれ目になると考えたのです。
結婚式の祝辞でも葬儀の際の弔辞や喪主挨拶も、
基本的には第三者の占める割合はかなり高めの状況です。
当該人物の紹介にしても
ただ単に微に入り細に入り説明してもそれだけでは印象は薄いものです。
何かひとつだけでいいのでその人を印象付けるエピソードを語ることで
挨拶を行った貴方への評価も大きく変わるのです。
当然ながらこういった仕事も行政書士業務ではありません。
成功報酬も「ランチのゴチ」程度で済ませることにしています。
ですが、私自身の印象アップには十分貢献していると考えています。
ここから何か相談事があれば私に、という流れが出来たおかげで
本来業務であった墓じまいや改葬業務、各種の申請代行、書類作成の相談や依頼に
繋がっていったことは全く想定外の事でした。
士業にも営業力は欠かせない成功要件と私は考えていますが
こういった一見無関係に見える業務からの顧客獲得も営業力あってのものと
私は考えています。
文章作成にはそれなりの時間と労力がかかります、
見返りはごっつぁんランチ程度ですから業務ではなく奉仕と考えてます。
ですがその結果として正規業務への道が開かれるのでしたら
決して無駄な「奉仕」ではないのです。
行政書士はその昔は「代書屋」と呼ばれていました。
文字通り当人に代わって文書を書くことを生業としていたので
今回の私の仕事も見方を変えれば令和の代書屋かと思った次第です。




