経営を「四次元」で捉える(第1部) 空間軸 ―「場所」が経営戦略の中心になったわけ
あなたの会社に、「流れ」はありますか。──経営者・リーダーへの10の問い
ここ数回のコラムでは、「ガバナンス」「オフィス」「対話」というテーマについて
書いてきました。
一見すると、それぞれ別の話のように見えるかもしれません。
しかし、私の中ではすべて一本の線でつながっています。
それは、「組織内の流れ」です。
ガバナンスは、会社の進む方向を定めること。
オフィスは、人が交わる場をつくること。
対話は、人と人との間に言葉を流すこと。
どれも、人や情報、想いが自然に循環する組織をつくるための営みです。
では、あなたの会社では、その「流れ」は生まれているでしょうか。
その答えは、財務諸表には載っていません。
売上や利益だけを見ても分かりません。
だからこそ、ときどき立ち止まり、自分たちの会社に問いを投げかける時間
が必要なのだと思います。
今回は、自分自身の経営経験と、さまざまな企業に関わる中で、ときどき自分
にも問いかけている10の質問を紹介したいと思います。
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あなたの会社や組織への10の問い
1. メンバーは、上司に「それは違うと思います」と言えますか。
反対意見が言えない組織は、静かに思考を止めていきます。
2. 会議とは別に、「対話」の時間がありますか。
結論を出す場だけでなく、問いを共有する時間はありますか。
3. 部署を越えて、人が自然に交わる場所がありますか。
オフィスは、仕事をする場所である前に、人が出会う場所でもあります。
4. 最近、あなた自身が何かを学び、考え方を更新しましたか。
組織の成長は、リーダーの学びが止まったときに止まり始めます。
5. メンバーは、自社の未来を自分の言葉で語れますか。
理念が掲げられているだけではなく、一人ひとりの言葉になっているでしょうか。
6. 「効率」だけでは測れない時間を、大切にしていますか。
雑談や立ち話、一見遠回りに見える時間が、信頼や発想を育てることがあります。
7. 若手の提案が採用されたのは、いつですか。
挑戦が歓迎される組織なのか、それとも前例が優先される組織なのか。その答えは、日々の出来事に表れます。
8. 会社の理念は、壁ではなく会話の中にありますか。
理念は読むものではなく、語られることで文化になります。
9. あなたは、一人で悩んでいませんか。
経営者やリーダーにも、安心して考えを言葉にできる相手や場が必要です。
10. あなたの会社が十年後にも残したいものは何ですか。
売上でしょうか。商品でしょうか。それとも、人や文化でしょうか。
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これらの問いに、正解はありません。
大切なのは、「はい」がいくつあったかではなく、自分たちの組織について
考えるきっかけになることです。会社は、制度だけでは変わりません。
オフィスを新しくするだけでも変わりません。一度の研修だけで変わるもの
でもありません。変わるのは、人の意識です。
そして、その意識は、問いを持ち、対話を重ねることで、少しずつ育っていきます。
私は、ガバナンスとは、ルールで人を管理することではなく、組織の中に
良い「流れ」を育てることだと考えています。
その流れは、人から人へと言葉がつながり、考えがつながり、行動へと
つながっていくことで生まれます。組織は、人を変えようとすると難しい。
しかし、流れが変わると、人は少しずつ変わっていきます。
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モノコトフロー研究所
モノコトフロー研究所では、「流れ」という視点から、経営・組織・地域・
文化を見つめ直し、人や組織が自然と動き出す環境づくりについて研究と
実践を続けています。


