言問学舎の冬期講習2024‐25 高校入試における「内申点」の使われ方

小田原漂情

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テーマ:総合学習塾・言問学舎

 「内申点」を上げるために、「提出物」が大切だということをお話ししました。ひきつづき、その内申点が実際にどのように使われるのか、お話ししたいと思います(過去の記事や言問学舎ホームページ内「教育相談いろは教室」でもご説明しています)。

 内申点が大きくものを言うのは、都立高入試と私立高の推薦入試、併願優遇入試です。 現在、東京都内に住む中学生の高校受験に関して言うと、その大半の部分に中学校から出る調査書点、いわゆる内申点が大きく関わって来ます。都内ではおおむね中3の二学期の数値が使われます。対象別に、順を追って説明します。
 
・私立高校のうち、難関大学の附属高など  
9科合計38、かつ5科合計22(明治大明治)、9科合計40(早大高等学院)などの内申があれば、推薦入試に出願可能(合・否は試験の結果次第)  

・多くの私立高  
9科36、5科20などの内申があれば、単願で基準クリア  
          〃       併願優遇相談可   
※以上の私立高の基準は、それぞれの学校ごとに決められているものです。「基準クリア」 、「相談可」とは、きちんと勉強して受験すればほぼ大丈夫だろう、というラインです。

  ただし、適性検査などが課される入試では、その結果が悪い場合は不本意な合否結果となる場合もあります(単願推薦ではよほどのことがない限り、ありません)。これらは各学校の決定する事柄ですから、必ず自分が受験する年度の募集要項、説明会の相談でご確認下さい。  

・都立高(主として全日制普通科)  
内申点(300点に換算)と入試の当日点(700点に換算)を合計した1000点+スピーキングテスト20点の総計1020点で、高得点者から合格決定。例をあげます。
 
例)内申素点40(5科22、4科18)の場合、300点換算で 267点になります。「Vもぎ」の令和6年受験資料では、小山台高校は「1000点満点」の840点、北園高校は815点となっています。それぞれの点数から267を引いてみると、

 小山台高校で573点、
 北園高校では548点

となりますね。これは700点換算の数字なので、実際の当日点では小山台で405~410点ぐらい、北園で390~395点ぐらいが、いわゆる「合格の目安」となります。内申素点がオール4の36だと、300点換算は240点となり、小山台で425~430点、北園で410店前後となります。それより内申素点が少ないと受験自体がかなり困難となる、つまり「内申次第」で、受験できる学校がかなり絞られてしまうということが言えるわけです。  

 また、私立難関校の一般入試を狙う人は、「内申なんか関係ないよ」と思いがちですが、実際に入試の時期が近づくと、併願優遇で「押さえ」を固めよう、ということを、ほとんどの人が考えるようになるものです。さらにわかりやすい例では、慶応義塾志木高校に進学した子が志木高校や義塾高校の推薦→一般と受験する時、大規模塾で一緒に勉強している仲間たちの多くが(その子は言問学舎で国語のみ受講)、「内申がないから一般受験しかない」と言っていた、という事例があります。その人たちはのるかそるか、一般入試の一発勝負をしたわけですね。

 こうして考えていくと、高校受験をする実に多くの人が、多かれ少なかれ内申点がかかわる入試を利用するのだということがわかります。先に紹介した慶応の附属で一般一発勝負の人たちも、何割かは併願優遇を取っていたことでしょう。少し易しい私立を「押さえ」にしようと考えても、一般受験では足をすくわれることもありますし、先述したように一般での合格者の枠がきわめて小さい場合もあります。また、最上位の私立高を本命とする場合、都立日比谷を「押さえ」にするため出願する人たちも、毎年多数います(そのため日比谷の実受験倍率は、出願時倍率よりも大きく下がります)。

 都内の私立高校で、「推薦を一切やっていない高校」をピックアップして、その定員から、「内申点を必要としない受験枠の割合」を求めることはできます。しかし、その高校だけを受ける人はほとんどおらず、一定数以上が併願優遇や都立併願をするであろうことを考えると、「高校受験で内申点を必要としない人」は、ごく少数の人になるであろうと考えられます。

 それほど重要な「内申点」を上げるために、提出物はきちんと出すようにして下さい。また、勉強の内容は、「復習を確実にすること」です。その方が中間・期末の得点力アップに直結し、受験を成功させることにつながります。

 その手はじめは、冬期講習にあり!冬期講習説明会を、以下のとおり開催致します。多くの方のご来訪をお待ち致しております。
 
◇冬期講習説明会 日程
           
11月23日(土・祝) 9時50分~ / 13時00分~ / 17時40分~

11月30日(土)  10時45分~ / 17時40分~

※所要時間は各回とも50分程度の予定です。また予約不要、当日飛び込み参加可ですが、全体説明後の個別相談は予約を含む先着順となります。時間が合わない方は、前後の平日に対応致しますので、メール・電話でご相談下さい。 

・ひきつつぎ感染防止対策継続中のため、ご来塾時は入り口で手指消毒にご協力下さいますようお願い申し上げます(非接触式の消毒器具があります)。教室の机・椅子等は毎日アルコール消毒を実施しております。次回入塾説明会は11月23日(土・祝)9時50分からです。


国語力に定評がある文京区の総合学習塾教師
小田原漂情
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小田原漂情
専門家

小田原漂情(学習塾塾長)

有限会社 言問学舎

自らが歌人・小説家です。小説、評論、詩歌、文法すべて、生徒が「わかる」指導をします。また「国語の楽しさ」を教えるプロです。みな国語が好きになります。歌集・小説等著書多数、詩の朗読も公開中です!

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