国語に強い言問学舎・2016夏期講習の特色③<夏こそ勝負!の成功例・中>
先日(4月20日)、言問学舎オリジナル読解シートを用いた「生徒の感想文」の例を掲出しましたが、その元生徒(第1回掲出分)本人の了解を得ましたので、今日はその子が中3の時に「財団法人大蔵財務協会理事長賞」を受賞した「税の作文」を、ご紹介させていただきます。
地球温暖化から税を知る
文京区立第一中学校三年(平成19年当時) 磯 怜奈
今年の夏はとにかく暑い。連日三十六度の猛暑日が続きました。熱中症で死亡した人や病院に搬送された人もいます。地球温暖化の影響でしょうか。対策の一つとして「バイオ燃料に優遇税制、混合分をガソリン税免除」という新聞記事を見ました。バイオ燃料はさとうきびなどが原料のため二酸化炭素の排出量を減らすことが出来るので、税制面で支援するという方針だそうです。私はとても良い方針だと思いました。
私たちの生活はとても便利になり、学校にもエアコンが設置され、快適に過ごせるようになりました。しかしその反面、資源やエネルギーを大量に使って多くのゴミや汚染物を出すことになりました。その結果、大気汚染やオゾン層の破壊、酸性雨、地球温暖化、自然環境の破壊などが深刻な地球環境問題になっているのです。
一人一人が地球に住む人として、地球の悲鳴に気づき何が出来るのかを考えながら生活することが大切だと思いました。新聞で風力発電機を開発して無線を楽しんでいる人のことを知りました。その人は、機械メーカーの技術者として大量の油を使うオイル漬けの日々を送ってきたので遊ぶエネルギーくらい自前で作りたかったそうです。持ち運べる風力発電機がなかったので自分で開発することを考え、重さ三キロのどこにでも運べて自然のエネルギーを利用できる風力発電機を開発したそうです。「発電の喜びを得ることで、省エネの大切さも身に染みるようになった。」と話していました。私にはまだ何かを開発することは出来ないけれど、資源の無駄遣いをしないことや、自分のことばかり考えずに少しは我慢したり、小さな事でも気を配りながら生活しようと思いました。
最近、私が利用する駅の駐輪場に電気が設置されました。とても明るくなり防犯や安全のことを考えると大変有り難いのですが、やや明る過ぎるように感じます。半分に減らしても良いのではと思いました。駐輪場も税金で管理されています。
「もったいない」という言葉がテレビなどでも聞かれますが、母は口癖のようによく言います。以前は、うるさいなと思うこともありましたが、今では自分自身のことだけでなく、身の回りのことも関心を持つようになりました。公共事業や公共サービスにおいても見直す課題があると思います。
私は毎日、当り前のように学校に行き授業を受けて楽しい部活をして帰る生活を送っていますが、それは国民の方々が納めて下さった税金のお陰です。そのことを忘れずに、感謝し、より高い目標を持ち、努力することが大切だと思いました。将来、私も社会人として正しく納税して、地球に優しい社会を考えたいと思います。この作文を通して、社会の仕組みや税について学ぶことが出来ました。
彼女がこの作文を書いた時、私はまったく手を加えてもいなければ、相談すら受けませんでした。あとで受賞したことは報告を受け、賞状も見せてもらいましたが、文章自体を読んだのは、だいぶ後のことです。
いずれにしても、中学3年生の作文としては、なかなかのものだな、と今でも思います。と同時に、おもに小学6年生の時に、マンツーマンで作文の練習をしていた時の姿も思い浮かぶような気がします。
文章表現を教えて来て、ひとつはっきりした成果となっているこの作文を見ていただくことで(この作文の内容、出来映えは、もちろん本人の努力とセンスによるものですが)、言問学舎の国語教育の姿も、酌みとっていただけるのではないかと考える次第です。
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国語力に定評がある文京区の総合学習塾教師
小田原漂情
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