平成25年都立高入試問題分析レポート①

小田原漂情

小田原漂情

テーマ:総合学習塾・言問学舎

 月曜日は午後1時出社を習慣としているため、受験生と行き会ってはいませんが、今日、明日と、最寄りの東京大学でも前期二次試験が行なわれています。

 一方、都立高校の入試は23日土曜日に行なわれ、昨日24日の朝刊に、出題された入試問題と解答が、別刷りで添えられていました。

 受験されたお子さんたち、保護者の皆さまとも、28日の発表まで、結果が気になる数日間を過ごされることでしょう。実際に入試を受けた人の人数=「実受験率」の情報も届いています。日比谷の男子は74%、421人応募したうちの110人が、当日受験しなかったという結果です(人数や率に変動はありますが、例年のことです)。

 旧第4学区の北園高校が、男女とも2倍を超えていて、目を引きましたが、男子は33人が、当日受験しなかったようです。それでも実質倍率が2倍程度になるだろうと予測されます。女子も2倍近いところが、実質倍率となりそうです。

 さて、実際の入試問題の方ですが、さっと見てわかる範囲から、変更点や特徴について、レポートしてみたいと思います。

 まず数学ですが、昨春から実施された新指導要領の中で(一部先行実施あり)、「球の表面積・体積」や「二次方程式の解の公式」は出ず、「標本調査」から、非常にシンプルな、「表の読み取り」程度のものが出ました。今回の設問に関して言えば、当たり前の「表の見方」がわかっていて、「以上・以下」と「未満」の区別さえきちんと理解できていれば、何でもない問題です。新学習指導要領実施後初の入試ではありますが、共通問題に関して言えば、「プラスアルファ」的な領域を問うことはなく、ほんとうの「基礎」を問う姿勢であるように思われますが、来年以降について、もちろん油断は禁物でしょう。

 社会では、世界地理の大問2の[問1]が、ヨーロッパとアフリカを「縦に切り取った」地図の範囲からの出題でした。東京を中心にした正距方位図法、やはり日本(東経135度)を中心としたメルカトル図法の地図に比べて、びっくりした受験生が多かったことでしょう。22年には南北アメリカ大陸の地図が出題されていますが、「アメリカ合衆国」という「国」の学習で見なれた地域ですから、今回の方が「意外感」は強かったことでしょう。

 おそらく、過去問中心で出来あいの問題だけをやっていた受験生は、かなりドギマギしたのではないでしょうか。言問学舎で中3の一年間を過ごしている生徒なら、極東=Far East という概念を理解させるために、どこかで必ず「ヨーロッパ中心のメルカトル図法」的な考え方を教えているので「想定内」の問題です。つまり「予想」ではなく「こういう考え方が必要」という指導をつねに行なっているので、いろいろなパターンに対応できる学習スタイルが確立している。勉強とはそういうものではないでしょうか。

 本日の入試問題分析レポートは、ここまでとさせていただきます。順次問題を解いた上で、ひきつづき詳細をお伝えしていきたいと思います。

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小田原漂情
専門家

小田原漂情(学習塾塾長)

有限会社 言問学舎

自らが歌人・小説家です。小説、評論、詩歌、文法すべて、生徒が「わかる」指導をします。また「国語の楽しさ」を教えるプロです。みな国語が好きになります。歌集・小説等著書多数、詩の朗読も公開中です!

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