10月の入塾は、多くの意味で大チャンスです!
連日各地で、さまざまな種類の入試がつづいています。私どもは毎年、受験指導のプロとして入試に臨んでいるわけですが、受験生と保護者の方々は、経験されるのは何度かずつのことですから、わからないこと、不安に思われることなどがたくさんおありになることでしょう。私自身の経験をふまえ、多少ともお役に立てることがあるかどうか、この時期に見聞したこと、考えることのいくつかを、お話ししてみたいと思います。
①入試は「すべて」ではありません。「スタートライン」のひとつです。
誰しも避けられない心情ではありますが、「失敗したらどうしよう」と、受験生本人も親御さんも、思ってしまいがちです。けれどもそのプレッシャーが強すぎては、持っている力の半分も出せません。
たとえ望みどおりの結果が得られなかったとしても、入試が「人生のすべて」ではありません。再チャレンジや、第一志望以外の合格校に進学するとしても、そこからいくらでも巻き返しができるのです。
スタートラインであることは、第一志望に進学する人にしても同じです。大切なのは、進学したあと、どのような過ごし方をし、どのような「人」になるかです。
社会でも会社でも、「どんな人であるか」が問題です。<入試は人生のすべてではない>ことを頭の片隅に置いて、肩の力を少しだけ抜いて、試験に臨んで下さい。
②敵を知り、己を知れば、百戦危うからず
敵、すなわち受験校の入試問題やその傾向については、対策を十分に施していることでしょう。意外に気づきにくいのが、自分自身のことですね。特に、弱い部分を放置したままでは、心に弱点ができます。弱点補強は、ある程度直前にもやっておきましょう。そして「やるべきことはやった」と、腹をくくって出陣することです。
ただし、せっかくの時間を、「不安の解消」だけに費やすのはいけません。確実に得点を積み上げられる領域にこそ、時間のウェイトはかけて下さい。
③親ばかりがヤキモキ・・・
この時期、よく聞くお母さん方の言葉です。お母さんから見ると、特に自分のお子さんは、のんびりしていて危機感がない、いったい何をやっているのか、と映るのでしょうね。塾の教師からも同じように見える生徒は多いですから、気持ちは大変よくわかります。
ただ、ここは親の立場のつらさで、ぐっとこらえて下さい。どんなにのんびりしている(ように見える)子どもでも、何にも感じていない子はいません。はじめての、あるいは種々の思いを抱いて迎える受験で、どの子も本人なりに、プレッシャーも感じれば、志も持っているはずです。われわれも立場は一緒なのですが、当日、試験会場で試験を受けるのは、子ども一人です。付き添うことはできません。
受験というもの、勉強量が結果を左右するのはもちろんですが、最後はメンタルの部分が、成否を分けるものです。周囲の大人にできることは、せめて気持ちの負担をやわらげてあげること(もちろん適切、的確なアドバイスは、プラスになります)。
今日は特に大切な「3ケ条」とも言うべきものをお伝えしましたが、ひきつづき折りをみて、直前期に見落としがちな注意点など、お知らせしていこうと思います。
国語力に定評がある文京区の総合学習塾教師
小田原漂情
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