来春の都立高入試の注目点をお知らせします!

小田原漂情

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テーマ:総合学習塾・言問学舎

 10月も下旬を迎えようとしています。11月には各中学校で期末テストが実施され、これで高校受験の大まかな方向が決まって行くと同時に、推薦・併願優遇の相談などが進行(公式のものは12月15日以降)、いよいよ受験シーズン本番に入って行きます。
 さて、年々厳しさを増す都立高入試ですが、来春は二点ほど、注目すべきポイントがあります。都立高入試全体の状況も含めて、注目点についてお伝えしていきましょう。

①推薦入試における「調査書点」の配分減について
 調査書(内申書)の評価が観点別でなく素点中心となってから、都立の推薦入試は極言すれば「学校の成績の良い順」に合格が決まる感じのものでした。が、全国的な入試制度の見直しの動きとの関連もあるのでしょう、来春の推薦入試では、調査書点の全体に占める割合が50%以下とされ、また多くの高校で「小論文」「作文」が実施されることとなりました。
 このことにより、単純に「学校の成績が良い」受験生ばかりが合格するのでなく、思考力や表現力のすぐれた(学力検査=一般入試での合格者とは違う観点での)合格者を出して行く方向に変わるということが言えるようです。
 また、個人面接に加え、「全員集団討論」が実施されることとなったほか、従来推薦枠が50%であった学科の上限が30%とされるなどの変化もありますので、昨年まで推薦枠50%だった高校の推薦受験をお考えの方は、特にご注意下さい。
 
②総合700~800点レベルの6校は定員増
 今春、700点以上の高校が軒並み2倍前後の高倍率で大激戦だったことは以前にもお伝えしましたが(3月23日付コラム)、来春は以下の高校が1学級増となります(23区内のみ記載)。

 小山台 駒場 竹早 三田 文京 豊多摩 雪谷 武蔵丘 本所 桜町 紅葉川

 このうち、小山台から豊多摩までの6校が「700点以上」となります。つごう240人の定員増となりますが、一方で中学校併設の大泉と富士が学級減ですから、その分の受け皿としての措置でしょうか(2校と700点以上で見ると、学級数はプラスマイナス0。ただし2校とも、都下からの受験者が相当数いることでしょう)。大泉、富士の分がただ減るだけでないのは良いですが、どこにどのように変化が生じるか、予測がつきません。
 さらに、この数年都立志向は高まる一方で、今春の入試は全日制普通科の実質倍率が過去最高の1.42倍でした。また、「確実に都立へ」という背景からの「安全志向」も強くなっていますので(日比谷→戸山、戸山→小山台などのように、安全策をとる受験生が多くいて、700点~800点の層に受験者が集中する傾向があります)、引き続き「700点~800点」レベルの高校では、激戦の状況がつづきそうです。

 一度きりの高校受験で失敗しないためには、きちんと勉強することはもちろん、併願対策なども綿密に練り、本命の受験を成功に導く戦略が必要です。どうしても都立に行く必要がある場合、全日制普通科だけでなく単位制や総合学科なども視野に入れるほか、場合によっては分割後期の利用も検討するとよいでしょう。来春から大山高校も、分割前期・後期入試を導入します。
(この文章の執筆にあたっては、Wもぎの新教育研究協会様の資料を参考とさせていただきました。)

☆言問学舎では、小論文・作文はもちろん、面接対策もていねいに行ないます。国語の単科受講、もしくは個別指導で対応が可能です。都立高の推薦受験をお考えで、小論文・作文がご心配な方、まずはご相談下さい。一般入試の記述対策もあわせて、十分な指導を実施致します。

国語力に定評がある文京区の総合学習塾教師
小田原漂情
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小田原漂情
専門家

小田原漂情(学習塾塾長)

有限会社 言問学舎

自らが歌人・小説家です。小説、評論、詩歌、文法すべて、生徒が「わかる」指導をします。また「国語の楽しさ」を教えるプロです。みな国語が好きになります。歌集・小説等著書多数、詩の朗読も公開中です!

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