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小田原漂情

国語力に定評がある文京区の総合学習塾教師

小田原漂情(おだわらひょうじょう) / 学習塾塾長

有限会社 言問学舎

コラム

【教育現場通信】中学新教科書レポート①『社会科<地理>』について

2012年5月24日 公開 / 2012年6月18日更新

コラムカテゴリ:スクール・習い事

 中学校で新指導要領の教科書が使われ始め、実質的にもひと月あまりが経過しました。今回の改訂で一番ポイントになるのは「社会」だと、『言問だより』23年冬号でお伝えしましたが、大体のところ的中と言っていいようです。本日は、やはり「社会」の変化が一番大きいこと、そしてその中の「地理」について、塾現場からのレポートをお伝えします。

 先立ってご説明しますと、「数学」「理科」は21年度より「移行措置」が進められて来たため、その内容が「プラスアルファ」でなく、一冊の教科書の中にすっきりまとめられている、という程度です。昨年あたりからは移行措置内容も各種テストに取り入れられていましたから(例えば数学の「空間図形」の応用問題で、円柱の体積から「球の体積(新指導要領の内容)の半分」を引く問題、)、学校で移行措置をきちんと学習していれば、大きな問題はありません。

 
  社会では、地理で「地誌的内容」の学習(端的に言って、各地域の自然・社会・文化などの特性を知識として学ぶ)が重視されたため、教科書の中身が大きく変わっています(本稿での比較対象は文京区旧採択の東京書籍版と、新採択の帝国書院版)。かんたんに言うと、日本の地域の学習では、前回の教科書では岩手県なら岩手県についてだけ記述されていたものが、東北地方全体の理解から始まる、というものです。世界の地域についても、6つの州のすべてについて、ひととおりくまなく学習する形です(従来はアメリカ、中国、ドイツ、フランスなど、一部の国の特色だけ)。
 日本の七地方区分(北海道、東北、関東、中部、近畿、中国・四国、九州)はもとより、その各地域の地図(教科書の各章)に、地域ごとのすべての都道府県名が載っていて、山や川の名前、都市や人口のことなども勉強しますから、以前からお伝えしている「都道府県名」などは、その教科書を開く時点で、「知っていて当然」ということですね。現中3生以上の人も、将来を考えれば同じです。

 ・・・・・現中3以上の人の「将来」とは、社会人になって、何年か後の入社の後輩たちが当然に知っていることを、自分が知らない場合、のことを指しています。老婆心ではありますが、いま「〇〇地方」や「都道府県名」があやふやな高校生、中3生は、今からでも、少しずつでも確かな知識にしておくことをおすすめします・・・・・。

 「社会」の、特に「地理」の勉強の仕方は、平成14年(2002年)改訂の教科書以来、ここでたいへん大きく変わります。いま中学1年生、2年生(ことし新しく渡された)の人たちから、過去10年とはまったく切り口の違う内容に変わるのです。

 とはいえ、「学問」「勉強」の道は、本質的には一つです。「何を学ぶか」ということは、「どのような方法、どのような道具」で学ぶか、ではなく、「何を学ぶか」です。

 「塾での社会の勉強」ということに、言問学舎はひとつの大きな力点を置いています。「歴史」については改めて、ご報告したいと考えています。

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