英語プレゼン通して、「セレクション」のセンスを磨こう!
SDGsは、日本の次世代の心の砂漠に求められている
今年の当会の中高生のプレゼンの共通テーマは、日本の若者の幸福のパラドックス(※日本の十代は先進38か国中、身体的幸福は1位だが精神的幸福は37位というユニセフの調査に依拠)に対し、SDGsをヒントにその理由、処方箋について各自なりの考察をプレゼンすることです。
こうした哲学的ともいえる課題は、当初、中高生には困難と思っていましたが、
各自の体験や想いから、自分事として彼らなりのアンサーを出し、今、熱意を持って練習している姿に感銘を受けています。
SDGsに関しては、「SDGsは大衆のアヘンだ。」(哲学者、東大準教授、斎藤幸平氏)などと、リベラル派知識人から、「ウォッシュ(隠れ蓑)」の視点で胡散臭いとされる向きもあります。
(実際、いわゆる裏金議員の中でSDGsバッチを付けていた方は少なくありません。)
しかし、今回中高生たちが幸福のパラドックスへの回答を、彼らなりに結論づけることができたのは、SDGsの支えがあったからです。
彼らのうっすらとした内面の焦燥、未来への不安に対し、SDGsが社会的帰結への敷衍の梯子をかけてくれたのです。
SDGsを必要とするのは、児童婚や児童労働の危機に晒される途上国の子どもたちだけではない、 戦後、物質主義、経済発展以外に、社会が目指すべき理念を、いまだ見出せないでいるこの日本で、心に空洞を抱えた子ども、若者たちなのだと切に実感致します。
世の中の理想や正義を求めるのは、若者の心の自然の発露です。それをぐっと抑え込み、日々空気を読み、意味が見いだせない学習を強いられている。
精神的幸福度が低くてあたりまえです。
SDGsが安心して日本の教育分野に取り入れられるのは、それが国連発だからです。
戦後、憲法9条問題などで、日本の教育界に分断が生まれ、社会問題について議論することがご法度となり、日本の教育は過度に中立を保たざるを得ない、結果として社会理念について何も教えられない状況が続いてきました。
SDGsは、そうした日本の教育環境への福音なのです。
さて、プレゼントピックは、「私が東大を目指す理由とその意義」(高1女子)、「パリ五輪、女子ボクシング論争からジェンダーを考える」(中1女子)、「東京都議選から考えた政治と幸福の関係」(中2男子)、「ひじきを一から作れますか?和食を通して日本文化を発信する!」(中1女子)、「Kポップアイドルたちの光と影に見るメンタル・ヘルスの大切さ」(中2女子)などなど、SDGsに紐づけた、ユニークな話題満載です。
詳しいプログラムは、下記、朝日新聞広告ウェブの豊田コラムに掲載されています。↓
https://mbp-japan.com/tokyo/globalkids/column/5180329/
Global kids英語会代表
(株)ダイバース・キッズ代表取締役
豊田朋子
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