子連れ再婚における虐待リスクと予防策
――ステップファミリーが立ち止まって考えたい判断軸
「もう限界かもしれない」
「修復したい気持ちはあるけれど、正直分からない」
ステップファミリーで離婚を考えるほど追い詰められたとき、
多くの方が答えの出ない問いの中で立ち尽くします。
でもこの段階で必要なのは、
「もっと頑張るか」「愛があるか」ではありません。
心と現実を守るための“判断軸”です。
判断軸①|話し合いは「成立」しているか
修復の前提になるのは、話し合いの上手さではなく成立しているかどうかです。
・感情的になっても、また話そうと戻れる
・途中で止まっても、完全な拒絶にはならない
・沈黙が「無視」ではなく「整理の時間」になっている
もし
・話すたびに人格否定になる
・無視・遮断・一方的な正論が続く
・話し合いのあと必ず心身が消耗する
こうした状態なら、
それは「修復が足りない」のではなく、
修復より防御が必要な段階に入っています。
判断軸②|「安心」が関係の中に残っているか
自分の感覚を、静かに振り返ってみてください。
・一緒にいて、ほんの一瞬でもホッとできる
・弱さを見せたとき、完全に切り捨てられない感覚がある
それとも
・常に気を張っている
・何を言っても責められる気がする
・家なのに「安全ではない」と感じる
安心が失われている関係は、
修復ではなく関係の再設計が必要な状態です。
判断軸③|子どもが「調整役」になっていないか
ステップファミリーで、最も見落とされやすく、最も重要なポイントです。
・子どもが空気を読んでいる
・子どもが夫婦の緩衝材になっている
・「子どものために我慢する」が続いている
これは修復ではなく、問題の先送りです。
子どもを守るためには、
大人が「決断の役割」を引き受ける必要があります。
「修復できるか分からない」段階の3つの選択肢
ここまで来たら、白黒で考える必要はありません。
1.第三者を入れて再構築する
感情ではなく、構造を整える選択
2.距離を取り、関係を再設計する
一時別居・役割や関与度の見直し
3.関係を終えることで守る
逃げではなく、責任ある選択
どれも「間違い」ではありません。
最後に伝えたいこと
「修復できなかった=あなたが悪い」
ではありません。
修復には
・両者の意思
・心理的安全
・現実的な余力
この3つが必要です。
どれかが欠けているとき、
続けることが優しさにならない場合もあるのです。
ステップファミリーの悩みは、
とても個別的で、周囲に理解されにくいものです。
「私たちだけがおかしいのかな」
「誰にも相談できないまま、ここまで来てしまった」
そう感じている方は、決して少なくありません。
私のカウンセリングでは、
「どうするべきか」を決める場所ではありません。
今のあなたの気持ちや状況を、
一緒に整理していくための時間です。
修復するか、距離を取るか、終わりを選ぶか。
どの選択にも、あなたなりの理由があります。
一人では抱えきれなくなったとき、
静かに言葉を置きに来てください。



