幸せは見つけるものではなく気付くもの ―選択理論心理学の視点から―

平田えり

平田えり

テーマ:メンタルヘルス

「幸せになりたい」と願うとき、
私たちはつい、外の世界に答えを探してしまいます。
もっと優しい人と出会えたら、
もっとお金や時間に余裕があったら、
きっと幸せになれるはずだと。

けれど、選択理論心理学ではこう考えます。
「私たちは、外の状況ではなく、自分の“認知”によって感情をつくり出している」
と。
つまり、幸せは“見つける”ものではなく、
すでにある日常の中に「気付く力」で育てていくものなのです。

幸せを感じにくいときに起きていること

不幸せに感じるとき、
私たちはよく「現実」ではなく「理想」と比べています。
選択理論では、この“理想のイメージ”を「上質世界」と呼びます。
理想の夫婦関係、理想の親子、理想の仕事…。
そこに現実が届かないとき、人は不満や苦しさを感じるのです。

けれど、上質世界を見直すこともできるのが、私たちの強み。
「こうでなければ幸せじゃない」と思っていた枠を少しゆるめて、
“今、あるもの”にも目を向けてみると、
そこに静かな幸せが顔を出します。

幸せに気付く力を育てる3つのステップ

1.「今ここ」に意識を戻す
過去の後悔や未来の不安より、「今日できた小さなこと」に焦点を当ててみましょう。
2.「あるもの」を数える
「ない」ものではなく、「ある」ものに感謝する習慣を。
たとえば「温かいご飯がある」「話を聞いてくれる人がいる」など、シンプルで十分です。
3.自分の選択にOKを出す
“自分で選んで生きている”という感覚は、幸福感を育てます。
誰かのためではなく、「自分が心地よい選択」を積み重ねてみましょう。

まとめ

幸せは、探しに行かなくてもいい。
気付いた瞬間、そこにもう在る。
そう思えたとき、人生の景色が少しやわらかく見えてきます。

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平田えり
専門家

平田えり(カウンセラー)

NPO法人M-STEP

自身もステップファミリーやシングルマザー当事者であるカウンセラーが、「100日間カウンセリング」を実施。自信を持って自分の行動を選べる人になれるようサポートをします。不登校の悩みにも対応しています。

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