マンションブランドは管理組合(住民)が育てるものだ
マンション管理組合と民泊との関係は、ずばり
・ファミリータイプ(自分で住むために所有する分譲マンション)の管理組合では、部屋の民泊使用は厳禁!
・ワンルームタイプ(賃貸に出して賃料収入を目的とする投資型分譲マンション)の管理組合では、部屋の民泊使用を解禁したい!
と、同じ分譲マンションでも、所有者の所有目的によって、「民泊使用にNO!」「民泊使用ウエルカム!」と真逆のスタンスになります。
ファミリータイプのマンションでは、所有者は自らが住むためにマンションを購入している方がほとんどなので、
・宿泊客に区分所有者が鍵を貸し出すことでマンションのセキュリティ(オートロック)が脆弱になる
・日本と文化の異なる外国人観光客が夜に騒いだりすると静穏な暮らしを阻害される
・日本ほどゴミ出しルールが確立されていない外国の観光客がルール無視のゴミ出しをされる
といったことをリスクと捉えて、部屋の民泊使用を禁止する方向に動きます。
一方で、ワンルーム投資型マンションでは、所有者は自らが住まず賃貸に出すことがほとんどなので、
・賃料収入が少しでも高くキープできるなら民泊使用したい
・管理は管理会社がやってくれるから問題ない
という考え方になります。
住まいとしてのマンションか、投資対象としてのマンションかで、真逆の反応になるのですね。
一方で、外国人のマンション所有者は、もともと自国で民泊という文化に慣れているためか、民泊使用に寛容です。
しかし、理事会役員の殆どが日本人であるため、結局民泊使用はNOという方向になります。
ファミリータイプのマンション管理組合では、部屋の民泊使用を禁止するように管理規約(分譲マンション内のルールブック)を改定します。
ワンルームタイプの投資型マンションの管理組合では、民泊使用をOKとするよう明文化する方向で改定を提案します。
同じマンションでも、特定の課題には逆の提案をすることになる、一つの例です。
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