マンションブランドは管理組合(住民)が育てるものだ
こんにちは、マンション管理士の深山です。
マンションで起こる問題の一つに、「居住者間トラブル」があります。
「上下左右の音(騒音)」は、マンションが存続する限りついて回る問題です。
階下の居住者が上階からの物音がうるさいと苦情を言い、
上階の居住者は「身に覚えがない」と突っぱね、喧嘩が始まります。
時には隣人や理事会を巻き込み大事に発展します。
私も、管理会社在籍時代や現職で何度となく経験しています。
私は特に「ソフト面」、つまり居住者同士のコミュニケーション作りがこの問題の95%を解決させる、と
確信しています。
入居当初に周辺住戸へ挨拶回りするだけで、相手の印象がガラッと変わります。
相手としては、「どんな人が住んでいるのか」が事前に見えることで、
音がしたときにこちらの事情をプラスに解釈したりしてストレスを回避できるのです。
また、こちらも相手の様子がわかることで、音に対し寛容になれます。
「相手に対する無知」が、ネガティブな発想にさせるだけなのです。
コンクリートを厚くしたりフローリングの遮音性能を上げるのも大切ですが、これらハード面に頼りすぎると、
かえって入居者に変な安心感を与え、配慮がなくなり、少しの音を聞いただけでも
「うるさい」「建物に瑕疵があるのではないか」と間違った方向へ向かってしまうので要注意です。
一方、マンション入居者が隣人トラブルを起こす伏線として、
「モデルルーム販売員(新築時)や仲介営業マン(中古)による営業トーク」が挙げられます。
「マンションは鍵一本で出入りできる」
「プライバシーが守られる」
「静かに暮らせる」
「コンクリートが厚く音が漏れない」
といった営業トークが、入居者から
「隣人に対する配慮の必要性」や「音に関する認識」
を奪っていきます。
今後は売る側の良識ある説明に期待します。
皆さんのマンションでは、居住者間コミュニケーションは良好ですか?
マンション管理コンサルタント メルすみごこち事務所
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