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道路拡幅で敷地の一部を売却したら「違反建築」に?売却時の注意
「道路が広くなるなら協力しよう。土地を買い取ってもらえれば、ローンの返済にも充てられるし……」
自治体の道路拡幅事業のために敷地の一部を県や市に売却した。一見、公共貢献にもなり、所有者にもメリットがある話に見えます。しかし、ここに大きな落とし穴が潜んでいます。
実は、建築確認を受けた後に敷地を減らしたことで、残された建物が「建ぺい率や容積率オーバー」となり、知らぬ間に「違反建築物」の扱いになってしまうケースがあるのです。
最近、弊社の近くの物件でもこのようなケースが見受けられました。
街中の商業ビルなどでは特に注意が必要です。
1. 「既存不適格」ではなく「違反建築物」になる理由
不動産の世界には「既存不適格」という言葉があります。これは建築後に「法改正」が行われ、今の法基準に合わなくなった物件を指し、違法ではありません。
しかし、道路拡幅のために敷地を「売却」した場合は扱いが異なります。
建築基準法では、建物と敷地は「一対」で審査されます。たとえ公共事業への協力であっても、「所有者の意思で敷地を分筆・譲渡した」という扱いになるため、法改正による不可抗力とはみなされず、厳密には「違反建築物」と定義されてしまうのです。
2. 直面する「売却の壁」と融資の問題
もっとも大きな影響が出るのは、その土地建物を売却しようとした時です。
現在の金融機関は法令遵守に非常に厳格です。たとえ「道路拡幅のため」という正当な理由があっても、数値として建ぺい率・容積率を超えている物件に対し、融資審査を通す銀行は極めて少ないのが現実です。
買い手がローンを組めないとなると、ターゲットは「現金購入者」に限定されます。結果として、相場よりも大幅に価格を下げて募集せざるを得ない状況に陥りやすいのです。
3. トラブルを避けるための「告知義務」
この状態を隠して一般の方に売却することはできません。売主様には「契約不適合責任」があり、物件の法的不備を告知する義務があります。
不動産業者も気が付かずに仲介したという例も徳島でも何件か聞いてます。
売却や相続の際に慌てないためにも、「正確な敷地と建物の比率」を確認することは重要です。
弊社では、こうした複雑な事情を抱える物件の調査や、最適な出口戦略のご提案も行っております。


