徳島で物件買うなら、中古VS新築 どっちが良いの?
「アスベスト(石綿)」について
不動産売買の重要事項調査項目にもありますが「アスベスト(石綿)」について気になる方もいると思います。
そもそも、このアスベスト(石綿)というものは、繊維状の天然鉱物で、耐火性、断熱性、防音性に優れているため、昔は普通に建材、鉄骨の吹付けなどに使用されていました。
しかし、人が吸い込むと肺に残り、15年から40年後に中皮腫や肺がんなどを発症するおそれがあることが分かってきました。
1975年(昭和50年)にアスベストの使用禁止「石綿を5%を超えて含有する吹付作業を禁止する」という使用規制でき、その後、1995年には1%を超える含有量のもの、2006年には0.1%を超えるものが禁止となっています。
(この写真は重量鉄骨の吹き付け部分ですがアスベストではありません)
実際に不動産売買の物件調査をする際、特に気にしているのは重量鉄骨物件に多くあるH鋼やスラブの表面に吹付けされているアスベストです。
1975年(昭和50年)に原則禁止となってからもアスベスト含有吹付けロックウールがおおむね1988年(昭和63年)まで使用されていました。
吹付けアスベストの施工時期の目安は次のとおりです。
(1) 吹付け石綿:昭和50年まで
(2) 石綿含有吹付けロックウール:昭和55年まで(湿式工法は昭和63年まで)
(3) その他の石綿含有吹付け材:昭和63年まで
(東京都環境局HPより)
アスベストは主に解体時に空気中に飛散するので飛散防止のための処置などに費用が多くかかることになります。
また、1988年以降2006年以前の建物では外壁材などに含有している恐れはありますが、含有量はかなり少なく解体工事を行う際以外は特に問題ないとされています。
よって1988年以降の建物では通常住むのには何ら問題はないと思います。
分譲マンションの重用事項での項目
マンションでの重要事項調査などは通常不動産会社が費用を支払って管理会社に調査報告書を依頼します。
アスベスト調査については調査結果の有無を記載してもらいます。
その調査報告書を基に売買契約時に売主・買主に説明し契約を行います。
*宅建業者(不動産会社)にアスベストの調査義務はありません。
かなり古いマンションであればアスベスト調査は必要と考えられますが、現実的に徳島の分譲マンションについてはそこまで古い物件は殆どありません。
また、重量鉄骨造の分譲マンションは私の知る限り徳島では数件しかありません。
1988年築以降での建築物ではあまり気にする項目ではありませんが、古い店舗ビル物件、倉庫物件、古い収益物件などではアスベスト調査には注意が必要だと思います。
気になる方は以下のリンクよりアスベスト含有建材データベースで検索できます。
「国土交通省・経済産業省 石綿(アスベスト)含有建材データベース(2015(平成27)年2月版)」
https://asbestos-database.jp/