パーキンソン病の方が運動を続ける本当の理由

前田幸亮

前田幸亮

テーマ:パーキンソン病

こんにちは。
T-performance代表、理学療法士の前田幸亮です。

パーキンソン病の方と関わる中で、
「運動が大切だと言われるけれど、なぜ大切なのかわからない」
というお話を聞くことがあります。

確かにパーキンソン病と診断されると、
「運動をしましょう」
「リハビリを続けましょう」
と言われることが多くあります。

しかし本当に大切なのは、単に運動をすることではありません。

今回は、パーキンソン病の方が運動を続ける本当の理由についてお話ししたいと思います。




運動の目的は筋力をつけることだけではありません



運動というと、筋力をつけることをイメージされる方が多いかもしれません。

もちろん筋力は大切です。


しかしパーキンソン病の場合、運動の目的はそれだけではありません。

歩くこと。
立ち上がること。
方向転換すること。
姿勢を保つこと。
バランスを取ること。

こうした日常生活に必要な動作を維持していくことも大切な目的になります。

運動は身体を鍛えるためだけではなく、
「今できていることを続けるため」
にも重要な役割を持っています。




動きにくさは筋力だけの問題ではありません



パーキンソン病では、
筋力が低下したから動けなくなるとは限りません。

一歩目が出にくい。
歩幅が小さくなる。
方向転換で身体が止まってしまう。
身体が前かがみになる。

こうした症状には、筋力だけでは説明できない要素も多くあります。

だからこそ私たちは、
単純な筋力トレーニングだけではなく、
身体の使い方や動作の特徴を整理しながらサポートすることを大切にしています。

何が原因で動きにくくなっているのか。
どのような場面で困っているのか。
その方の生活に合わせて考えることが重要だと考えています。





動かなくなることが悪循環につながる



パーキンソン病の方の中には、
転倒への不安や疲労感から活動量が減ってしまう方も少なくありません。

すると、

活動量の低下
 ↓
体力低下
 ↓
動きにくさの増加
 ↓
外出機会の減少
 ↓
さらに活動量が減る

という悪循環に陥ることがあります。


実際に、
「以前は毎日散歩していたのに外出しなくなった」
「趣味をやめてしまった」
というご相談をいただくこともあります。

だからこそ、
無理のない範囲で身体を動かし続けることが大切なのです。





運動は生活を守るための手段



私が大切だと思っているのは、
運動そのものを目的にしないことです。

運動はあくまでも手段です。

本当の目的は、
買い物へ行くこと。
旅行へ行くこと。
趣味を続けること。
家族と出かけること。
自分らしい生活を続けることです。


実際にご利用いただいたパーキンソン病の方の中には、
歩き始めの不安や外出への恐怖感が強くなっていたものの、継続的な身体づくりを行うことで活動範囲が広がり、新幹線を利用した外出や家庭菜園を再開できるようになった方もいらっしゃいます。

もちろん症状や経過には個人差があります。


しかし、
「できることを維持する」だけでなく、
「できることを増やす」
可能性もあると私は感じています。





T-performanceが大切にしていること



パーキンソン病では、
姿勢や歩行だけが問題ではありません。

身体の使い方、
活動量、
疲労の蓄積、
生活習慣、
栄養状態など、
さまざまな要因が関係しています。

また私たちは、
動作や姿勢だけでなく、

活動量、
疲労の蓄積、
栄養状態、
体内環境、
なども含めて身体全体を整理します。

身体は一つの要素だけで成り立っているわけではありません。

だからこそ総合的に考えることで、その方に合った方法が見えてくると考えています。


また、
「何ができなくなったか」だけではなく、
「何を続けたいのか」
を一緒に考えることも重要です。

目標があることで、運動は単なるトレーニングではなく、その人らしい人生を支える手段になります。





最後に



パーキンソン病と向き合う中で、
不安や悩みを抱えることは決して珍しいことではありません。

しかし、
「診断されたから何もできない」
「年齢だから仕方ない」
と諦める必要はありません。

大切なのは、
今の身体の状態を整理し、
自分に合った方法で身体を動かし続けることです。

運動の本当の目的は、筋力をつけることだけではありません。

自分らしい生活を続けること。
やりたいことを諦めないこと。
人生を楽しむこと。

パーキンソン病があっても、その人らしい人生まで失われるわけではありません。


だからこそ私たちは、
「できなくなったこと」に目を向けるだけではなく、
「これからも続けたいこと」
「これから挑戦したいこと」
を大切にしたいと考えています。

私たちはこれからも、「人生の次の一歩」を支える身体づくりを大切にしながら、パーキンソン病の方々と向き合っていきたいと思います。




【関連記事】

本当はもっと良くなれるはずなのに。理学療法士として感じ続けた

退院後も身体は変わる|退院後リハビリという選択肢

脳卒中後遺症の方が「もう少し良くなりたい」と感じた時に


【関連ページ】

パーキンソン病リハビリ専門ページはこちら

お客様の声・改善事例はこちら

T-performance公式ページはこちら

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

前田幸亮
専門家

前田幸亮(理学療法士)

T-performance

理学療法士としての実務経験に加え、フィジカルトレーナーや栄養学の知見を生かし、「動作・姿勢」と「栄養・体内環境」の両面から体づくりを支援。一人一人に合わせたサポートを行っています。

前田幸亮プロは静岡新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

体づくりで人生の次の一歩を支えるコンディショニングのプロ

前田幸亮プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼