気になる国内のタブレット市場、メーカー別シェアとサポート現場からの雑感

古賀竜一

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テーマ:ITトレンドと話題になっていること

見直されるタブレットの存在意義

●スマホとPCの用途の溝を埋められるタブレットは意外にも使い勝手がよく、これまで言われてきた「消滅するデバイス」には当てはまらなくなってきました。

●確かにスマホと機能的にはほぼ同一の物を持っているため競合するような気がしますが、画面の広さというのは高齢者や、事業者にとっては最大の利点になっているようです。他にタブレットが重宝される理由としてタッチパネルであることは言うまでもありませんがもう一つの理由としては、起動時間が短く安定していることがあります。

●PCは起動してからのパフォーマンスは絶大ですが、起動時や終了時のもたつき、更新などに絡む不安定さには皆、辟易していて、タブレットをサブ機として活躍助長させているという事もあります。

●そこで、今どこのタブレットが売れているのか、その傾向とサポート現場で日頃から感じているタブレットにまつわる雑感などを記したいと思います。

タブレット市場を席巻するファーウェイ


<参考資料>
2017年第3四半期 国内タブレット市場 メーカーシェア(出荷台数)IDC Japan

●先日、サポート依頼でファーウェイのタブレットをセッティングしました。ネット通販で1万円台後半で販売されているかなり安価の物でした。

●しかし、これまでの安価だけども残念な仕様と精度という俗にいう中華タブレットにありがちな物とは全く違い、非常に品質が高いものに感じました。これで十二分と思わせるもので、実勢価格で1万円台ということを考えるとファーウェイのシェアの伸びの理由がわかるような気がします。

●ファーウェイは前年同期比44.7%増と大きく伸びていて、アップルのipadに迫る勢いですが、シェア逆転は時間の問題となるでしょう。

●後塵を拝している富士通、NECレノボですが、シェアが低い原因として、サポート現場から言わせていただくと、ラインナップが主に「Windowsタブレット」であることが言えると思います。さらにIntelのAtomプロセッサの組合せの場合、タブレットのいいところを台無しにしているようなもの。

●タブレットは、PCとスマホの間を補完するものとして重宝されているというのが実態なのですが、PCで仕方なくWindowsを使用しているのに、タブレットまでWindowsというのではPCの欠点から解放されないので、タブレットが補完デバイスとして作用しません。

●Windowsタブレットは価格も比較的高価で、どうかするとAndroid機が2台、3台買えそうなものもあって、これでは補完デバイスとしては無意味です。

これからの動向はどうなる?

●来年、PCでは東芝のPC部門の行方なども気になるところですが、デバイスとして見直されつつあるタブレット市場もこれから目が離せません。

●これからのITデバイスは、スマホ、タブレット、PCの三極がはっきりと確立されていく方向になると思います。

●これまで言われたようなタブレットとスマホの融合、PCとタブレットの融合というのは、ITサポートの現場で実際にユーザーの動向をみている限りでは限定的になると思います。

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古賀竜一(システムエンジニア)

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ITのユーザーサポートの現場で実際に問題を解決しながら、ITの最新の状況とその問題点を追及している専門家です。多様で複雑になってきたITのことをユーザーにわかりやすく丁寧にお伝えします。

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