業務改善のキホン 業務改善のキホン
2021年4月より中小企業にも同一労働同一賃金が適用されます。
厚生労働省のガイドラインには次のとおり記載されています。
本ガイドラインでは、同一企業・団体におけるいわゆる正規雇用労働者と非正規雇用労働者との間で、待遇差が存在する場合に、いかなる待遇差が不合理なものであり、いかなる待遇差は不合理なものでないのか、原則となる考え方と具体例を示したものです。
わかりずらいですね。
かなり簡単にいえば、「同じ仕事をしているのであれば同じ賃金ですよ」という意味に私は理解しています。
最高裁の判例
最高裁の判例がいくつかありますが、注目すべき判例は大阪医科薬科大学事件(最三小判令2・10・13)です。
バイトへのボーナス不支給をめぐり最高裁は賞与なしも不合理ではないと判断しました。
判決のポイントは業務内容の難易度や責任の程度です。
今後は正規と非正規での業務内容の難易度や責任の程度を明確にする必要があります。
どこまで同一?
同一にする範囲は「待遇」です。
待遇には、基本的にすべての賃金、教育訓練、福利厚生施設、休憩、休日、休暇、安全衛生、災害補償、解雇等のすべてが含まれます。
正社員と非正規雇用労働者の待遇差のうち、具体的にどのような差が不合理であるかについては、最終的に司法判断となります。
しかし、裁判上の争いになる前に、不合理と認められる可能性のある待遇差は見直しすべきでしょう。
それは「パートだから」、「将来の役割期待が異なるので」といった、主観的・抽象的な理由ではなく、原則は、同じ仕事をしているのであれば同じ賃金だと考えます。
同一労働同一賃金ガイドラインについて、詳しくはこちら